土木施工管理技士の受験資格とは?|1級・2級の技術検定について解説!

目次

こんにちは、建設業に特化した求人サイト・転職エージェントの「施工管理求人.com」です。


土木施工管理技士の資格取得を考えている方にとって、「そもそも自分は受験可能なのか?」という点は、気になるところですよね。


そこでこの記事では、1級・2級土木施工管理技士の受験資格について、詳しく解説していきます。また、資格取得にかかる費用の目安や最新の試験スケジュールについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。


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土木施工管理技士の受験資格とは

施工管理技術検定は、「第一次検定」と「第二次検定」(令和2年度までは「学科試験」と「実地試験」)の2段階があり、両方に合格することで施工管理技士の資格を取得できます。「第一次検定」と「第二次検定」は、それぞれ下記のように定義されています。


●第一次検定
施工技術のうち基礎となる知識及び能力を有するかどうかを判定


●第二次検定
施工技術のうち実務経験に基づいた技術上の管理及び指導監督に係る知識及び能力を有するかどうかを判定


2級土木施工管理技士の受験資格

2級土木施工管理技術検定では、受験方法が下記の3パターンに分かれます。

●第一次検定のみを受験する場合
●第一次検定と第二次検定を同日に受験する場合
●第二次検定のみを受験する場合

ここでは、それぞれのパターンにおける受験資格をご紹介します。


●第一次検定のみを受験する場合

2級土木施工管理技士の一次検定のみを受験する場合、受験資格を有するのは
試験実施年度において満17歳以上となる方です。
(令和5年度の場合は、生年月日が平成19年4月1日以前の方が対象です。)


年齢以外に求められる条件(学歴、経験など)はないので、満17歳以上であれば学生でも受験することができます。


●第一次検定と第二次検定を同日に受験する場合

2級土木施工管理技士の第一次検定と第二次検定を同日に受験する場合、受験資格を有するのは、下表の区分イ〜ニのいずれかに該当する方です。


区分 最終学歴 実務経験年数
指定学科
卒業
指定学科以外
卒業
大学、専門学校の「高度専門士」 卒業後
1年以上
卒業後
1年6ヶ月以上
短期大学、5年制高等専門学校、専門学校の「専門士」 卒業後
2年以上
卒業後
3年以上
高等学校、中等教育学校(中高一貫校)、専修学校の「専門課程」 卒業後
3年以上
卒業後
4年6ヶ月以上
その他(最終学歴問わず) 8年以上

●第二次検定のみを受験する場合

2級土木施工管理技士の第二次検定のみを受験する場合、受験資格を有するのは、下記の条件を満たす方です。


「第一次検定と第二次検定を同日に受験する場合」の条件を満たす方

かつ、以下のいずれかに該当する方

●技術士試験の合格者(技術士法による第二次試験のうち以下の技術部門に合格した者)
・建設部門、水道部門、上下水道部門
・農業部門(選択科目:農業土木、農業農村工学)
・林業部門(選択科目:森林土木)
・森林部門(選択科目:森林土木)
・水産部門(選択科目:水産土木)
・総合技術監理部門(選択科目:建設部門、水道部門、上下水道部門のいずれかに係るもの)
・総合技術監理部門(選択科目:農業土木、森林土木、水産土木)


●(令和2年度以前の)2級土木施工管理技術検定の「学科試験のみ」受検の合格者で有効期間内の者


●(令和3年度以降の)2級土木施工管理技術検定の「第一次検定」合格者


※ご紹介した受験資格の情報は、土木施工管理技術検定の運営団体である「一般財団法人 全国建設研修センター」の公式サイトを参考にしています。


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1級土木施工管理技士の受験資格

1級土木施工管理技術検定では、「第一次検定」と「第二次検定」で受験資格が異なります。第一次検定と第二次検定は試験日が違うので、同日に両方を受験することはできません。
ここでは、第一次検定と第二次検定それぞれの受験資格をご紹介します。


●第一次検定を受験する場合

1級土木施工管理技士の第一次検定について、受験資格を有するのは、下表の区分イ〜ホのいずれかに該当する方です。


区分 学歴又は資格 実務経験年数
指定学科
卒業
指定学科以外
卒業
大学、専門学校の「高度専門士」 卒業後
3年以上
卒業後
4年6ヶ月以上
短期大学、5年制高等専門学校、
専門学校の「専門士」
卒業後
5年以上
卒業後
7年6ヶ月以上
高等学校、中等教育学校(中高一貫校)、
専修学校の「専門課程」
卒業後
10年以上
※1
卒業後
11年6ヶ月以上
その他(最終学歴問わず) 15年以上
2級土木施工管理技術検定第二次検定
(令和2年度までは実地試験)
の合格者
合格後5年以上
※1
2級土木施工管理技術検定第二次検定
(令和2年度までは実地試験)
の合格後、実務経験が5年未満の者
高等学校、
中等教育学校(中高一貫校)、
専修学校の「専門課程」
卒業後
9年以上
卒業後
10年6ヶ月以上
その他
(最終学歴問わず)
14年以上
【注】区分ハの受検資格は、第一次検定のみ受検可能です。この区分で受検した場合、第一次検定合格後、今年度の第二次検定を受検することができません。
2級土木施工管理技術検定第二次検定
(令和2年度までは実地試験)
の合格者
実務経験年数は問わず

※1 主任技術者の要件を満たした後、専任の監理技術者の配置が必要な工事に配置され、監理技術者の指導を受けた2年以上の実務経験を有する方は、表中※1印がついている実務経験年数に限り2年短縮が可能です。


<専任の主任技術者の実務経験が1年以上ある方>

区分 学歴又は資格 実務経験年数
指定学科
卒業
指定学科以外
卒業
高等学校、中等教育学校(中高一貫校)、
専修学校の「専門課程」
卒業後
8年以上
卒業後
9年6ヶ月以上
その他(最終学歴問わず) 13年以上
2級土木施工管理技術検定第二次検定
(令和2年度までは実地試験)
の合格者
合格後3年以上
2級土木施工管理技術検定第二次検定
(令和2年度までは実地試験)
の合格後、実務経験が5年未満の者
短期大学、
5年制高等専門学校、
専門学校の「専門士」
卒業後
7年以上
高等学校、
中等教育学校(中高一貫校)、
専修学校の「専門課程」
卒業後
7年以上
卒業後
8年6ヶ月以上
その他
(最終学歴問わず)
12年以上

●第二次検定を受験する場合

1級土木施工管理技士の第二次検定について、受験資格を有するのは、下記のいずれかに該当する方です。


●(令和3年度以降の)1級土木施工管理技術検定の「第一次検定」合格者
(上記の区分イ、ロ、ニ、ホの受検資格で受検した者に限る)


技術士試験の合格者で、なおかつ1級土木施工管理技術検定第一次検定の受検資格のうち、上記の区分イ、ロ、ニ、ホのいずれかの受検資格を有する者
※技術士試験の合格者とは、技術士法による第二次試験のうち以下の技術部門に合格した者を指す。
・建設部門、水道部門、上下水道部門
・農業部門(選択科目:農業土木、農業農村工学)
・林業部門(選択科目:森林土木)
・森林部門(選択科目:森林土木)
・水産部門(選択科目:水産土木)
・総合技術監理部門(選択科目:建設部門、水道部門、上下水道部門のいずれかに係るもの)
・総合技術監理部門(選択科目:農業土木、森林土木、水産土木)


※ご紹介した受験資格の情報は、土木施工管理技術検定の運営団体である「一般財団法人 全国建設研修センター」の公式サイトを参考にしています。


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受験資格となる「実務経験」とは

前項でご紹介したとおり、土木施工管理技術検定を受験するためには、ほとんどの場合「実務経験」が必要となります。では、この「実務経験」とは、具体的にどのようなものを指すのでしょうか?


土木施工管理技士の受験資格として認められる「実務経験」は、以下のように規定されています。

土木工事において、


●施工管理:受注者(請負人)として施工を指揮・監督した経験
●施工監督:発注者側における現場監督技術者等としての経験
●設計監理:設計者等による工事監理の経験


上記いずれかの立場で従事した、施工に直接的に関わる技術上の職務経験


なお、ここで言う「土木工事」の具体的な内容は、下表の通りです。
※2級は、実務経験を有する工事種別によって受検種別が異なります。


工事種別 主な工事内容 2級の受検種別
河川工事 築堤工事、護岸工事、水制工事、床止め工事、取水堰工事、水門工事、樋門(樋管)工事、排水機場工事、河道掘削(浚渫工事)、河川維持工事(構造物の補修) 土木
道路工事 道路土工(切土、路体盛土、路床盛土)工事、路床・路盤工事、法面保護工事、舗装(アスファルト、コンクリート)工事(※個人宅地内の工事は除く)、中央分離帯設置工事、ガードレール設置工事、防護柵工事、防音壁工事、道路施設等の排水工事、トンネル工事、カルバート工事、道路付属物工事、区画線工事、道路維持工事(構造物の補修)
海岸工事 海岸堤防工事、海岸護岸工事、消波工工事、離岸堤工事、突堤工事、養浜工事、防潮水門工事
砂防工事 山腹工工事、堰堤工事、地すべり防止工事、がけ崩れ防止工事、雪崩防止工事、渓流保全(床固め工、帯工、護岸工、水制工、渓流保護工)工事
ダム工事 転流工工事、ダム堤体基礎掘削工事、コンクリートダム築造工事、基礎処理工事、ロックフィルダム築造工事、原石採取工事、骨材製造工事
港湾工事 航路浚渫工事、防波堤工事、護岸工事、けい留施設(岸壁、浮桟橋、船揚げ場等)工事、消波ブロック製作・設置工事、埋立工事
鉄道工事 軌道盛土(切土)工事、軌道敷設(レール、まくら木、道床敷砂利)工事(架線工事を除く)、軌道路盤工事、軌道横断構造物設置工事、ホーム構築工事、踏切道設置工事、高架橋工事、鉄道トンネル工事、ホームドア設置工事
空港工事 滑走路整地工事、滑走路舗装(アスファルト、コンクリート)工事、エプロン造成工事、滑走路排水施設工事、燃料タンク設置基礎工事
発電・送変電工事 取水堰(新設・改良)工事、送水路工事、発電所(変電所)設備コンクリート基礎工事、発電・送変電鉄塔設置工事、ピット電線路工事、太陽光発電基礎工事
通信・電気土木工事 通信管路(マンホール・ハンドホール)敷設工事、とう道築造工事、鉄塔設置工事、地中配管埋設工事
上水道工事 公道下における配水本管(送水本管)敷設工事、取水堰(新設・改良)工事、導水路(新設・改良)工事、浄水池(沈砂池・ろ過池)設置工事、浄水池ろ材更生工事、配水池設置工事
下水道工事 公道下における本管路(下水道・マンホール・汚水桝等)敷設工事、管路推進工事、ポンプ場設置工事、終末処理場設置工事
下水道工事 公道下における本管路(下水道・マンホール・汚水桝等)敷設工事、管路推進工事、ポンプ場設置工事、終末処理場設置工事
土地造成工事 切土・盛土工事、法面処理工事、擁壁工事、排水工事、調整池工事、墓苑(園地)造成工事、分譲宅地造成工事、集合住宅用地造成工事、工場用地造成工事、商業施設用地造成工事、駐車場整地工事 ※個人宅地内の工事は除く
農業土木工事 圃場整備・整地工事、土地改良工事、農地造成工事、農道整備(改良)工事、用排水路(改良)工事、用排水施設工事、草地造成工事、土壌改良工事
森林土木工事 林道整備(改良)工事、擁壁工事、法面保護工事、谷止工事、治山堰堤工事
公園工事 広場(運動広場)造成工事、園路(遊歩道・緑道・自転車道)整備(改良)工事、野球場新設工事、擁壁工事
地下構造物工事 地下横断歩道工事、地下駐車場工事、共同溝工事、電線共同溝工事、情報ボックス工事、ガス本管埋設工事
橋梁工事 橋梁上部(桁製作、運搬、架線、床版、舗装)工事、橋梁下部(橋台・橋脚)工事、橋台・橋脚基礎(杭基礎・ケーソン基礎)工事、耐震補強工事、橋梁(鋼橋、コンクリート橋、PC橋、斜張橋、つり橋等)工事、歩道橋工事
トンネル工事 山岳トンネル(掘削工、覆工、インバート工、坑門工)工事、シールドトンネル工事、開削トンネル工事、水路トンネル工事
土木構造物解体工事 橋脚解体工事、道路擁壁解体工事、大型浄化槽解体工事、地下構造物(タンク)等解体工事
建築工事(ビル・マンション等) PC杭工事、RC杭工事、鋼管杭工事、場所打ち杭工事、PC杭解体工事、RC杭解体工事、鋼管杭解体工事、場所打ち杭解体工事、建築物基礎解体後の埋戻し、建築物基礎解体後の整地工事(土地造成工事)、地下構造物解体後の埋戻し、地下構造物解体後の整地工事(土地造成工事)
個人宅地工事 PC杭工事、RC杭工事、鋼管杭工事、場所打ち杭工事、PC杭解体工事、RC杭解体工事、鋼管杭解体工事、場所打ち杭解体工事
浄化槽工事 大型浄化槽設置工事(ビル、マンション、パーキングエリアや工場等大規模な工事)
機械等設置工事(コンクリート基礎) タンク設置に伴うコンクリート基礎工事、煙突設置に伴うコンクリート基礎工事、機械設置に伴うコンクリート基礎工事
鉄管・鉄骨製作 橋梁、水門扉の工場での製作
上記に分類できないその他の土木工事
鋼構造物塗装工事 鋼橋塗装工事、鉄塔塗装工事、樋門扉・水門扉塗装工事、歩道橋塗装工事 鋼構造物塗装
薬液注入工事 トンネル掘削の止水・固結工事、シールドトンネル発進部・到達部地盤防護工事、立坑底盤部遮水盤造成工事、推進管周囲地盤補強工事、鋼矢板周囲地盤補強工事 薬液注入

※ご紹介した受験資格の情報は、土木施工管理技術検定の運営団体である「一般財団法人 全国建設研修センター」の公式サイトを参考にしています。


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土木施工管理技士の資格取得にかかる費用目安

ここまで、土木施工管理技士の受験資格についてご紹介してきました。「受験資格を満たしているから、次回の受験に挑戦したい!」という方も、「実務経験を積んで、将来的に資格取得を目指そう」という方もいらっしゃると思います。


では、実際に土木施工管理技士の資格取得に挑戦する際には、どのくらいの費用がかかるのでしょうか?ここでは、事前に把握しておきたい費用の目安をご紹介します。受験を検討する際には、ぜひ参考にしてみて下さいね。


●2級土木施工管理技士の場合

<必ずかかる費用>
◎受検手数料
第一次検定:5,250円
第二次検定:5,250円
第一次・第二次検定を同日受検:10,500円


<場合によってはかかる費用>
◎問題集・テキスト代
1冊あたり:1,500円~4,500円程度

◎講習費
一次・二次検定の講習(2~3日コース):20,000円~40,000円程度


合計金額の目安:10,500円~55,000円程度


●1級土木施工管理技士の場合

<必ずかかる費用>
◎受検手数料
第一次検定:10,500円
第二次検定:10,500円


<場合によってはかかる費用>
◎問題集・テキスト代
1冊あたり:1,500円~4,500円程度

◎講習費
一次検定の講習(2~3日コース):30,000円~40,000円程度
二次検定の講習(1~2日コース):15,000円~35,000円程度


合計金額の目安:21,000円~100,500円程度


上記の目安では、講習を数日の短期コースに設定していますが、数ヶ月の長期コースを用意している資格学校もあります。予算やスケジュールを踏まえて、自分に合った方法で試験勉強を進めていきましょう。


なお、企業によっては、資格取得にかかる費用を会社が負担したり、合格時にお祝い金を支給するといった、「資格取得支援制度」を設けている場合があります。資格取得を検討されている方は、自分の勤務先にそういった制度がないか確認してみることをおすすめします。


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土木施工管理技士の試験スケジュール

最後に、令和5年度の土木施工管理技術検定について、試験スケジュールをご紹介します。


2級土木施工管理技士の試験スケジュール

●前期日程(種別「土木」の第一次検定のみ)

申込受付期間 2023/3/1(水)~3/15(水)
試験日 2023/6/4(日)
合格発表日 2023/7/4(火)

●後期日程

申込受付期間 2023/7/5(水)~7/19(水)
試験日 2023/10/22(日)
合格発表日 第一次検定のみ:2023/11/30(木)
第二次検定のみ:2024/2/7(水)
第一次・第二次検定(同日受検):2023/11/30(木)・2024/2/7(水)

1級土木施工管理技士の試験スケジュール

●第一次検定

申込受付期間 2023/3/17(金)~3/31(金)
試験日 2023/7/2(日)
合格発表日 2023/8/9(水)

●第二次検定

申込受付期間 2023/3/17(金)~3/31(金)
試験日 2023/10/1(日)
合格発表日 2024/1/12(金)

なお、試験スケジュールは事情により変更される可能性があります。最新の情報は、土木施工管理技術検定の運営団体である「一般財団法人 全国建設研修センター」の公式サイトにてご確認ください。


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まとめ

今回は、国家資格である「土木施工管理技士」について、1級・2級それぞれの受験資格や、資格取得にかかる費用の目安、そして最新の試験スケジュールをお伝えしました。


「土木施工管理技士」の資格を取得すると、社内でのキャリアアップに繋がりやすいだけでなく、転職時にも有利に働くことが多いです。施工管理として長く活躍したいとお考えの方は、ぜひ資格取得に挑戦されてみてはいかがでしょうか。


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