退職できない!の対処法|施工管理が強引な会社をきっぱり辞める方法
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こんにちは、建設業に特化した転職エージェント「施工管理求人.com」です。
かねてより希望していた会社への転職が決まり、いよいよ今の会社を退職!
そんなとき、意外と多くの施工管理の方が直面するのが、「辞めたいのに会社が辞めさせてくれない!」というトラブルです。
本当は円満に退職したかったのに、会社からの強引な引き止め、理不尽な要求。
今の会社をきっぱり辞められなければ、せっかく決まった次の会社へも転職できなくなってしまうのではないかと不安ですよね。
そこでこの記事では、退職交渉が難航して悩んでいる方や、これからの退職交渉が不安な方に向けて、対処法をご紹介します。
ぜひ参考にして、新しい未来への一歩を気持ちよく踏み出してくださいね!
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まずチェック!施工管理が退職するときのコツ
会社に退職の意思を伝える前に、まずは施工管理自身が気を付けられる「退職のコツ」を以下でチェックしておきましょう。
・繁忙期を避ける(可能であればプロジェクトの節目にあわせる)
・退職を決めたら早めに伝える
・退職の意思をはっきり伝え、ぶらさない
・退職理由は必ずしも本音を伝える必要はない
退職の時は、自分のことで頭がいっぱいになってしまいがちですが、会社や残される同僚の都合も考えて、余裕をもって準備しておくのが、スムーズで円満な退職のコツです。
また、退職希望者本人が迷っている様子や中途半端な態度を示した場合、「引き止める」というのも上司の仕事です。退職の意思が決まっているなら、お互いのためにも、毅然とした態度ではっきりと伝えましょう。
ただしこの時、会社を辞める理由として会社への不満だけを語ると、逆に「改善するから」と引き止められる可能性があります。余計な引き止めを防ぐなら、自分がこれからやりたいことなどのポジティブな転職理由(「今まで関わっていたのは住宅工事だったが、これからは大規模な商業施設の工事などに関わりたい」など)を示すのが吉です。
これらのことに気を付けるだけで、退職交渉がかなりスムーズになることもあります。
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会社が「辞めさせてくれない」のは、違法の場合も
上司や会社に退職の意思をはっきりと伝えているにもかかわらず、従業員を辞めさせてくれない会社は、違法にあたる可能性もあります。
労働者の退職は基本的に自由
そもそも、労働者の退職の自由は法律で守られていて、労働者はいつでも退職の申し出をすることができます。
労働契約の内容によって、退職の申し出から退職までに必要な期間は違いますが、その期間を経過することで、会社の承認がなくても退職することができます。
会社は基本的に、退職の申し出を拒否することはできません。
ケース1:期間の定めのない労働契約の場合
雇用期間の定めのない「正社員」や「無期契約社員」などの契約は、退職の申し出から2週間(14日)が経過することで終了します。(民法第627条1項)
なお、就業規則で、退職申し出から退職までの期間として2週間より長い期間を定めている場合があります。
この場合、民法と就業規則のどちらが優先されるかについては、専門家でも見解が分かれているところですが、就業規則がある場合、それに従うのが無難と言えるでしょう。
ただし、「退職の6か月以上前に申し出ること」など、異常に長い期間を定めた就業規則は、その就業規則自体が違法となる可能性があります。
まずは就業規則を入手して、よく確認をすることから始めましょう。
ケース2:期間の定めのある労働契約の場合
雇用期間に定めのある「契約社員」や「派遣社員」は、原則、契約の期日まで勤務することが求められます。
ただし、病気やけがなどの「やむを得ない事由」がある場合は、その期間の途中であっても契約を解除することができます。(民法第628条)
では、それ以外の場合は契約満了まで必ず働かなければならないかというと、そういう訳でもありません。
契約期間が1年以上で、契約初日から1年が経過した以降は、労働者が申し出ることによって退職することができます。(労働基準法第137条)
※なお、ごく稀なケースとして、契約期間が5年を超えるか終期が不確定なときは、5年が経過した以降であれば、いつでも契約を解除できます(2週間前に予告が必要)。(民法第626条1項・2項)
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よくある引き止めの例と対処法
ここからは、会社による強引な引き止めの例と、その対処法についてご紹介していきます。
辞めたいのに辞められなくて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「後任が決まるまで辞めさせない」と言われる
「後任を採用するまで辞めさせられない」「後任が決まるまで保留」などと言われるケースです。
しかしこれは会社の一方的な都合の押し付けに過ぎず、労働者が後任を待って会社にとどまる必要はありません。
「労働者の退職は基本的に自由」の項目で述べた通り、会社の都合で退職の申し出を拒否することはできません。
■対処法
労働者は気にする必要はなく、退職の申し出から必要期間が経過すれば退職して問題ありません。
なお、会社に「待ってほしい」とお願いされて心が痛む場合、それを受け入れるのも労働者の自由ですが、中にはわざと後任を用意せずに退職日を引き延ばそうとする悪質なケースもあるため、注意が必要です。
有給を消化させてくれない
退職日までに残っている有給休暇を消化しようと考えていたところ、「辞めるなら有給は使わせない」「有給を消化しようなんて図々しい」などと、嫌がらせや価値観の押し付けをしてくるケースです。
しかし、有給休暇の取得は労働者の権利として法律で認められており、会社は労働者の請求する時季に取得させなければなりません。(労働基準法第39条5項)
なお、同条文には「請求された時季に有給休暇を与えることが事業の正常な運営を妨げる場合においては、他の時季にこれを与えることができる。」との記載がありますが、繰り越す先がない退職者には適用できないので、ご安心ください。
■対処法
このように言われても労働者は取り合う必要はありません。また、取得には理由も必要ありません。
法的根拠を示して掛け合っても会社が認めない場合は、会社が有給を認めてくれない根拠資料を用意して、労働基準監督署に相談しましょう。
退職届を受け取ってくれない
そもそも退職届を受け取ってくれないケースです。
退職の申し出を行う際は、必ず退職届を出さなければならないという訳ではありませんが、口頭の申し出だけでは後から「退職の意思は聞いていない」などと言われかねません。
■対処法
確実に退職するためには、「いつ申し出をした」という証拠を残しておく必要があります。
手渡しで退職届を受け取ってくれない場合は、手元に控えをとって、配達証明をつけた内容証明郵便で郵送しましょう。内容および届いた日付が公的に証明されるため、確実に会社を辞めることができます。
離職票が必要なのに出してくれない
離職票の発行を依頼しているにもかかわらず、嫌がらせで会社が発行してくれないケースです。
離職票は、正式名称「雇用保険被保険者離職票」という2通1組の書類で、退職者が希望する場合に発行され、通常は退職日から10日前後で受け取りとなります。
離職票は、転職先が決まっていない人がハローワークへ失業手当の受給を申請するときに必要となります。なお、まれに転職先の企業から提出を求められることもあります。
■対処法
会社に離職票の発行を依頼しても対応してくれない場合は、お近くのハローワークで経緯を説明して手続きすることで、発行してもらうことができます。
なお、退職者が希望したにもかかわらず、会社が離職票発行を拒否した場合は、会社に罰則が課せられます。
誓約書を書かされる
退職時に、退職者に不利な内容の誓約書にサインするよう迫ってくるケースです。
よく問題となる誓約書は、主に以下の3タイプです。
(1)「未払いの残業代や退職金を放棄する」という旨のもの
(2)「同業他社に転職しない」という旨のもの(競業避止義務)
(3)「業務上知り得た秘密を口外しない」という旨のもの(秘密保持義務)
■対処法
労働者には、退職時に誓約書を書く義務はありません。そのため、退職者が自分にとって不利な内容だと判断した場合、拒否して問題ありません。
特に、会社が労働者に対して(1)の誓約を強要するのは違法です。
一方で、実は入社時に誓約書にサインしていたというケースや、就業規則に規定されていたというケースもあります。
その場合は、個別の誓約書や就業規則の内容によりますが、有効性の判断には、それが確実に労働者の自由な意思決定のもと結ばれたものなのか、という点が重要になります。
いずれについても、労働者の「職業選択の自由」(憲法第22条)を侵害するような、あまりにも長い競業禁止期間や、退職者に不利な守秘義務などを課す場合は、誓約書および就業規則自体が無効となります。
どうしても心配な場合は、弁護士に相談してみるのも手です。
「退職金を出さない」と言われる
会社の規定で退職金制度が定められているにもかかわらず、「今退職するなら退職金は支払わない」などと言われるケースです。
しかし、もともとの規定として退職金制度がある場合、会社には退職金を支払う義務があります。
■対処法
気に病む必要はありません。仮に退職金が支払われないまま退職してしまったとしても、会社の規定で定められた退職金の支払期日から5年以内であれば、直接会社に請求したり、労働基準監督署を通して請求することもできます。(労働基準法第115条)
なお、請求には証拠資料が必要となるので、会社の規程の写しや、会社が退職金の支払いを拒否した証拠(メールや文書など)を手元に準備しておきましょう。
「残りの給与を支払わない」と言われる
退職の意思を伝えたとたん、「退職までの残りの給料は支払えない」「残業代は出さない」などと言ってくるケースです。給料を人質に取った悪質な退職妨害といえます。
しかし会社には、労働者が働いた分の給料(残業代も含む)を支払う義務があります。それは、労働者がいつ退職することになったとしても変わりません。
■対処法
正当な給与の支払いを要求しているにもかかわらず、どうしても在職中に支払ってくれないという場合も、気にせず退職して大丈夫です。
支払われていない給与については、現状その給与が本来支払われるべきだった期日(給料日など)から3年以内(※)であれば会社に直接、もしくは労働基準監督署を通して請求することができます。
※労働基準法第115条では「5年以内」とされているものの、労働基準法第143条3項で猶予期間が定められており、当分の間は「3年以内」となっています。
この場合も、シフト表や給与明細などの証拠は、あらかじめしっかりそろえておきましょう。
「懲戒解雇にする」と脅される
「辞めるなら懲戒解雇として処分する」などと言って脅すことで、労働者が退職に踏み切れないように精神的に追い込んでくるケースです。
しかし、懲戒解雇は最も重い処分であり、就業規則に明記されている重大な違反行為(犯罪行為や経歴詐称など)をしない限り、適用することはできません。
正当な理由なく会社が懲戒解雇をするのは違法で、当然ながら、いち上司が判断を下せる程度のものではありません。
■対処法
あなたが就業規則に書かれた重大な違反行為をしていないのなら、懲戒解雇にされることはありません。たった一度の無断遅刻など、軽度な違反を引き合いに出されたとしても、ただの脅しなので無視して大丈夫です。
もしも言いがかりをつけられ、不当に懲戒解雇をされてしまった場合は、すぐに労働基準監督署や弁護士を通して撤回させましょう。賠償請求ができる場合もあります。
「損害賠償請求する」と脅される
「あなたが辞めることで迷惑が掛かる」「会社が損害を受ける」などを理由に「損害賠償を請求することになる」と言って脅してくるケースです。
しかしほとんどの場合、社員が一人辞めることで会社が損害を受けるというのは言いがかりで、退職を阻止するための嫌がらせでしかありません。退職妨害は違法にあたります。
■対処法
「どうしてもあなたにしかできない仕事で、退職により契約が破談になった」などの特別な場合を除き、会社が賠償請求をすることはできないので、気にしなくて大丈夫です。
仮に、就業規則に「退職する場合は賠償金や違約金を払うこと」などの記載があっても、その記載自体が違法なため、支払う必要はありません。(労働基準法第16条)
もし不当な損害賠償請求をされた場合は、すぐに労働基準監督署や弁護士に相談しましょう。それについて逆に賠償請求をできる場合もあります。
ただし、退職の申し出をしてから退職までの必要期間(「会社が「辞めさせてくれない」のは、違法の場合も」を参照)が経過していないにもかかわらず、無断欠勤やバックレを続けてしまうと、損害賠償請求が成り立ってしまう場合もあるので、注意しましょう。
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それでも退職できない場合の相談先と手段
これまでご紹介してきた対処法を講じても退職できない、自分では判断がつかず心配なことがある、という方も、まだ取れる手段はあります。
また、パワハラなどを受け、会社と直接やり取りすることが難しい場合なども、泣き寝入りする前に以下の機関へ相談してみましょう。
労働基準監督署
労働基準監督署とは、厚生労働省の組織下にある公的な機関で、全国に321署および4支署があります。
労働に関する法律相談や、それに伴う申請を受け付けており、違法行為を行う会社に対しては訪問調査や是正勧告も行ってくれます。会社の違法行為に対して実際に動いてもらうためには、証拠となる資料をそろえて相談しましょう。
お近くの労働基準監督署は、厚生労働省ホームページ「全国労働基準監督署の所在案内」からご確認ください。
電話・面談どちらも無料で利用でき、受付時間は平日8:30~17:15となっています。
労働条件相談ほっとライン
労働基準監督署の受付時間に間に合わないという方は、厚生労働省の委託で運営されている「労働条件相談ほっとライン」も無料で利用できます。
「労働条件相談ほっとライン」は、違法な時間外労働・過重労働による健康障害・賃金不払残業などの労働基準関係法令に関する問題について、専門知識を持つ相談員が、法令・裁判例をふまえた相談対応や各関係機関の紹介などを行う、電話相談です。
引用:厚生労働省「労働条件相談「ほっとライン」」
受付時間は、平日は17:00~22:00、土日祝(12月29日~1月3日を除く。)は9:00~21:00となっています。
退職代行サービス
パワハラを受けて、上司や会社と直接話すことが難しい場合や、冷静な話し合いが不可能と思われる場合などは、「退職代行サービス」を利用する手もあります。
退職代行サービスとは、退職したい本人に代わって、第三者が会社に退職の意向を伝えてくれるサービスです。どこまでの手続きを代行してくれるかは、企業やプランによって変わってきます。
民間のサービスであるため、自分で業者を探し、料金を支払う必要がありますが、精神的・身体的に退職手続きを完了させるのが難しい状態なのであれば、検討してみてもいいかもしれません。
まとめ
今回は、「退職したいのにできない!」という状況の例と、それぞれのケースへの対処法について、詳しく解説しました。
会社を辞めるという行動は、ともすれば暗く受け止められることもありますが、実際は新しい未来へ進むための大切な行動でもあります。
この記事を参考にして、転職前の正念場を乗り切ってくださいね!
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