「施工管理はやめとけ」と言われる理由・言わない理由|転職のコツも
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こんにちは、建設業に特化した転職エージェント「施工管理求人.com」です。
「施工管理 やめとけ」。
「施工管理」とネット検索したところ予測変換に出てきて、不安になっている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、施工管理に興味があるものの、自分はやっていけるのか心配になっている方のために、「やめとけ」と言われている理由と、その真相を解説します。
また、「やめとけ」とは言わせない、施工管理の魅力的な面や、「やめとけばよかった」と後悔しないための転職のコツについてもご紹介します。
少しでも不安を感じている方は、参考にしてみてくださいね。
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「施工管理はやめとけ」と言われる理由
「施工管理はやめとけ」は、施工管理をよく知らない人でもイメージで言えてしまうため、全てうのみにするのは得策ではありません。しかし一方で、実体験から言っている人が一定数いるのも事実です。
なぜ施工管理は「やめとけ」と言われてしまうのでしょうか。
長時間労働だから?
「施工管理はやめとけ」と言う理由として、「朝から晩まで働かされる」「激務」という、長時間労働を指摘する声がよく上がります。
厚生労働省の「労働統計要覧(D 労働時間)」によると、1か月あたりの産業別総実労働時間(令和2年)は、調査産業全体の平均で140.4時間でした。
それに対し、建設業の平均は168.6時間でした(いずれも事業所規模30人以上が対象)。
建設業は、調査対象産業の中で、平均の総実労働時間が最も多くなっており、他産業より長い時間働く人が多いのは事実だと言えます。
しかし、建設業で施工管理として働く人が全員長時間労働かというと、そんなことはありません。「段取りよく仕事をして、基本的には定時であがっている」というように、メリハリをつけて働けている人ももちろんいます。
労働時間は会社や現場による、というのは、ほかの業界や職種と同じですね。
また現在、国が主導して建設業の働き方改革を進めています。そのため、これから長時間労働の会社・現場は減っていくと予想されます。
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休みが少ないから?
また、「施工管理は休みが少ない」「忙しくて有給が取れない」という声もあります。
●年間休日
厚生労働省の同統計によると、令和2年における企業当たりの平均年間休日数は、全産業では109.9日、建設業では107.6日となっており、あまり変わらないことが分かります。
ただ、分布をみると、全産業と比較して建設業では、年間休日数が100日未満である企業のボリュームがやや大きくなっています。
※厚生労働省「労働統計要覧(D 労働時間)」を参考に当社で作成
これが、「建設業は休みが少ない」という声を目にする理由の一つであると考えられます。
しかし建設業では今、国土交通省や(一社)日本建設業連合会が先頭に立ち、業界をあげて休日数確保に取り組んでいます。特に公共工事では、週休2日制を原則としている工事も増えてきています(例として、国土交通省 関東地方整備局では、令和3年6月から週休2日制の発注方式を原則としています)。
また、こういった取り組みを受けて、新たに完全週休2日制を取り入れる会社も少しずつ増えてきており、確実に状況は改善されてきています。
●有給休暇
建設業では「工期は絶対!」と言われており、施工管理においても有給休暇を取りづらいとの声もあります。
厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」によると、令和2年における1人当たりの平均年次有給休暇の取得率は、 産業全体では56.3%(18.0日中、10.1日取得)であったのに対し、建設業では44.9%(17.9日中、8.0日取得)となっており、1人当たり約2日ほど取得日数が少なくなっています。
これは、宿泊業,飲食サービス業(41.2%)・卸売業,小売業(44.7%)に次いで、3番目に低い数字です。他産業と比較すると、建設業では有給休暇が取りづらい傾向にある、というのはある程度事実と言えます。
とはいえ、建設業界においては現在、有給休暇の取得についても「風土が変わってきている最中」です。
その足掛かりとして、令和元年から、建設業においても年最低5日の有給休暇取得が義務付けられました。また、ICT活用の推進により、少しずつ施工の省力化・効率化も進められています。
こういった取り組みがさらに浸透していくことで、今後、有給休暇は取りやすくなっていくでしょう。
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人間関係がつらいから?
施工管理は人間関係がつらい、という意見もしばしば目にします。
人間関係の問題は、どの仕事でも発生するにもかかわらず、なぜ施工管理という仕事に紐づいてしまうのでしょうか。
それについて、施工管理は職人さんなどへ指示出しをする必要があることが、ひとつの理由になっているようです。
多くの場合「指示を出して管理する」という仕事は、経験や実力が優れている人が、部下を任せられて行うものです。
一方、施工管理は初めから、工事が円滑に進むように「各所に指示を出し、4大管理(工程・品質・原価・安全管理)をする」ということが仕事になっています。(4大管理についてはこちら)
そのため、年齢や経験年数、知識などが「自分より上」の人に指示をすることが苦痛な人は、施工管理の人間関係をつらく感じるかもしれません。
ですが、施工管理の先輩たちは、真摯な姿勢と自分なりの考えを伝えることで、現場の方々に認められて信頼を獲得しています。問題解決や試行錯誤を面白いと感じる人には、決してつらい仕事にはならないはずです。
職人さんに尊敬の気持ちを持って接し、関係者みんなの力を借りて一つのものを作り上げる、という姿勢で仕事ができるといいですよね。
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危険だから?
建設業は一般的に、「危険な仕事」というイメージで語られることが多いです。
実際、施工管理は工事現場で仕事をする時間が長いため、当然ながら街中のオフィスワーカーよりは仕事中の潜在リスクが高くなります。
厚生労働省の発表「令和2年の労働災害発生状況を公表」によると、令和2年の業種別死亡災害発生数(下記左のグラフ)において、建設業は全体の32.2%(258人)を占めています。
また、業種別死傷災害発生数(下記右のグラフ)においても、建設業は全体の11.4%(14,977人)を占めており、いずれも高い割合となっています。
※厚生労働省「令和2年の労働災害発生状況を公表」を参考に当社で作成
とはいえ、KY(危険予知)活動など基本的な取り組みの徹底により、建設業の労働災害発生件数は、年々減少傾向にあります。
さらに近年では、ICTの活用による施工の省力化や無人化が、労働災害防止対策の分野でも効果的であると期待されています。
今後も、担い手一人一人が安全への意識を高く保つことに加え、新技術の活用などにより、状況はさらに改善されていくと考えてよいでしょう。
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「施工管理はやめとけ」と言わない理由
ここまで読んで、「やっぱり施工管理はやめておこう」と思った人もいるかもしれません。確かに施工管理は、決して楽な仕事ではありません。
ですが、まだ判断してしまうには早いです。
ここからは、「施工管理はやめとけ」とは言わせない、おすすめできる魅力をご紹介します。
やりがいのある面白い仕事だから
簡単ではなく忙しい仕事であっても、施工管理を長く続けている人はたくさんいます。
その理由として一番多いのは、なんと言っても「やりがいがあって面白い仕事だから」です。
国土交通省の「建設従事者向けインターネット調査集計」によると、建設業の仕事の魅力として、「地域や社会への貢献度の高さ」「形に残る仕事だから」が上位となっています。
施工管理は建設業の中でも、現場のかなめとなり、進捗を目の当たりにできる職種であるため、これらの魅力をより強く感じることができるでしょう。
当サイト「施工管理求人.com」が、実際に施工管理をしている方に聞いた結果でも、「自分の仕事の成果が、自分の街に目に見える形で残る」「生活・交通インフラに携わるため、みんなの生活を自分が守っているという感覚がある」といった声を多く聞くことができました。
以下の記事では、施工管理に携わっている方の声をまとめてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
極論、仕事にやりがいがなくてもお金は稼げます。しかし、通勤・残業も含めると、1日の仕事に9~10時間、つまり、起きている時間の半分以上を費やす人は多いです。
人生の中で多くの時間をかけるなら、やりがいや面白さは大切にしましょう。
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将来性のある仕事だから
施工管理は、今後さらにニーズが高まる、将来性のある仕事と言えます。
なぜなら、誰かの生活がある限り工事はあり、工事がある限り施工管理の仕事は絶対に必要だからです。
これからの工事の需要は膨大にあります。
現在の社会インフラは、高度経済成長期に作られたものも多く、老朽化が問題になっています。
国土交通省の資料によると、建設から50年以上が経過する社会資本の割合は、今後10~20年間で爆発的に増えていきます。その維持管理や更新のためには、相当な件数の工事が必要になると考えられます。
建設後50年以上経過する社会資本の割合
2018年3月 | 2033年3月 | |
---|---|---|
道路橋 ※約73万橋 |
約25% | 約63% |
トンネル ※約1万1千本 |
約20% | 約42% |
河川管理施設(水門等) ※約1万施設 |
約32% | 約62% |
下水道管きょ ※総延長:約47万km |
約4% | 約21% |
港湾岸壁 ※約5千施設 |
約17% | 約58% |
※参考:国土交通省 インフラメンテナンス情報「社会資本の老朽化の現状と将来」
また、災害対応の工事も増えていくと想定されます。
令和2年版国土交通白書によると、土砂災害の発生回数は、1990~2009年の約1,000件/年から、2010年以降は約1,500件/年に増加し、2018年には過去最多の3,459件であったということです。
巨大地震なども含め、近年災害発生リスクはさらに高まっており、災害対応の担い手としての建設業のニーズは大きくなっています。
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労働環境がよくなっているから
建設業では、努力によって労働環境が改善されてきており、今後さらに働きやすくなる予定であることも、「施工管理はやめとけ」と言わない理由のひとつです。
これまで、長い労働時間や休日の問題は、「やめとけ」と言われてしまう理由となっていました。
政府や協会はこの問題を、長らく建設業界で課題となっている「担い手不足」の原因になっていると深刻にとらえました。
前段の「将来性のある仕事だから」で述べた通り、建設業の需要は今後も増えていきます。しかし、10年後に見込まれている高齢技術者の大量離職を前に、それを補う若手入職者が足りていない状況です。
そこで、若い人が建設業界を目指したくなるように、業界をあげて働きやすさ向上に取り組むことにしました。それが、「建設業働き方改革加速化プログラム」です。
これにより、適正な工期設定や業務効率化など、官民が力を合わせて長時間労働の是正・休日数確保に取り組んでいます。
「建設業働き方改革加速化プログラム」とは?
建設業では、長らく担い手の確保が課題となっています。この課題解決のための取り組みのひとつとして、国土交通省が平成30年に策定したのが、「建設業働き方改革加速化プログラム」です。
このプログラムは、
(1)長時間労働の是正に関する取り組み
(2)給与・社会保険に関する取り組み
(3)生産性向上に関する取り組み
以上、3つの取り組みから、建設業の働きやすさを高めて、労働力を確保していこうという施策です。
※参考:国土交通省「『建設業働き方改革加速化プログラム』を策定 ~官民一体となって建設業の働き方改革を加速~」
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けっこう稼げるから
施工管理は、平均して「けっこう稼げる」という点も魅力の一つです。
施工管理をはじめ、建設業の求人に特化した当サイト「施工管理求人.com」に掲載されている情報を調査したところ、施工管理の平均年収は約550万円という結果が出ました。
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国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて働いた人全体の平均年収は433万円、建設業全体の平均年収は509万円となっています。
もちろん現場や会社によって違いは出ますが、施工管理は楽な仕事ではない分、しっかり稼げる場合が多いようです。
建設業で働いていて「もう少し稼ぎたい」と思っている方などは、思い切って施工管理へのステップアップを検討してみてもいいかもしれません。
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転職のコツを知って「施行管理はやめとけばよかった」を防ぐ
従来は、「やめとけ」と言われることもあった施工管理ですが、現在はかなり状況が改善しているようですね。ただ、そのなかにも、様々な条件・環境の会社があります。
後になって「やっぱりやめとけばよかった……」なんて思うことがないよう、転職先を吟味する際は、あらかじめ自分が譲れないポイントとそのボーダーラインを設定してから会社を選ぶのがコツです。
厚生労働省の「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書」をもとにすると、理想とのギャップがあった場合に離職へとつながりやすい要素は、賃金・人間関係・労働時間であると言えます。
そのため、求人票などを見るときは特に、「給与」「人間関係」「残業時間」「休日」に着目するとよいでしょう。
自分はその中で何を重視し、どこまでなら許容できるのか整理しておくことで、入社後のギャップがぐっと小さくなるはずです。
以下の記事も参考にして、後悔しない転職先選びに役立ててくださいね。
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まとめ
今回は、「施工管理はやめとけ」と言われている理由・言わない理由に加えて、後悔しないための転職のコツについてもご紹介しました。
施工管理について、大変な面だけでなく魅力的な面も理解して、その上であなたが判断する材料にしていただけたら幸いです。
施工管理の求人をお探しの際は、当サイト「施工管理求人.com」をぜひご活用ください!
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