設計事務所とは|仕事内容や種類、転職に役立つ資格などをご紹介!

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こんにちは、建設業に特化した転職エージェント「施工管理求人.com」です。


建築に関わる会社として、度々目にすることがある「設計事務所」。
建築分野の仕事に興味がある方にとって、設計事務所が実際どんな会社なのかというのは、気になるところですよね。


そこでこの記事では、実際に建築関係の会社で働いていない方にもわかるように、設計事務所がどんな会社なのかご紹介していきます。
また、設計事務所の種類や仕事内容、転職に役立つ資格などについてもお伝えしていきます。


建築の設計などに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!


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設計事務所(建築設計事務所)とは

「設計事務所」「建築設計事務所」とは一般的に、建築設計および、その設計図通りに施工がすすめられているかのチェック(工事監理)を行う組織のことです。設計事務所は、建設会社のように実際の工事までは行いません


報酬を受け取り、一定以上の規模の建物を設計・修繕するためには、「建築確認」という、設計などが建築基準法に適合しているかの検査を受ける必要があります。

その申請には、都道府県で建築士事務所登録がなされている必要があるため、設計事務所にはその必須条件である「管理建築士」(3年以上の業務実績があり、管理建築士講習を受けた建築士)が所属しています。


なお、建築分野のみならず、土木の分野にも土木設計を専門とする「設計事務所」は存在しますが、「土木設計会社」「土木設計事務所」のように、「土木」が付く場合が多いと言えます。


コラム:工事監理(施工監理)と施工管理の違い

監理(カンリ)と管理(カンリ)。
音が同じため混同しやすいですが、意味には以下のような違いがあります。設計事務所は工事監理(施工監理)は行いますが、施工管理は行いません。


工事監理(施工監理):設計図通り施工が行われているかのチェックをする

施工管理:現場の施工をスムーズに進めるための統括管理をする


★「施工管理」の仕事については、こちらの記事もご覧ください!


建築設計とは

建築設計とは、建物やそれに付帯する設備などを考えて、設計図をつくることです。建物の外観や内観のデザインだけでなく、人が心地よく過ごすため、建物に関するあらゆる部分の設計を行います。


建築設計は、以下の3種類に分けることができます。

●意匠設計

:建物全体のコンセプトやデザインの設計、他の設計の取りまとめ役などを担う

●構造設計

:建物の強度や安全性を確保するための構造計算などを担う

●設備設計

:建物の利用者が快適に過ごすために必要な設備の検討、配置・配線などの設計を担う


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建築士・建築家・設計士の違いとは

設計事務所で同じような業務分野を担当し、呼び方以外の違いが分かりにくい「建築士」「建築家」「設計士」。実は呼び方だけではなく、内容にも明確な違いがあります。


●建築士とは

建築士とは、国家資格の名称です。

この建築士の資格を持っている人しか、建築士を名乗ることはできません(建築士法第34条)。また、建築士でなければ、一定の建築物の設計・工事監理を行うことはできません(建築士法第3条~第3条の3)。


建築士の資格には主に、一級建築士・二級建築士・木造建築士の3種類があり、それによって手掛けられる建物の規模が定められています。


建築士の種類別の業務範囲

建築士の種類別の業務範囲

※出典:(公財)建築技術教育普及センター 資格試験 一級・二級・木造「建築士の種類と業務範囲


●建築家とは

建築家と聞くと、建築におけるスペシャリストかつ芸術家肌、のようなイメージが浮かぶ人が多いかもしれません。ですが建築家という名称には、法律などで決められた明確な定義があるわけではないので、実は誰でも名乗ることができてしまいます


建築家と名乗っている人は建築士の国家資格を持っている人がほとんどですが、中には建築の仕事に関わっているものの無資格の人も存在します。


建築士の資格者のうち建築家と名乗っている人は、一般的に、個性的なデザインの意匠設計を得意とし、自身の売りとしている場合が多いようです。


●設計士とは

建築家同様、設計士という名称にも明確な定義はありません。実際、設計士という言葉を使うのは建築分野だけでなく、土木分野の設計や機械の設計などをする人も、設計士と呼ばれます。


建築分野における設計士とは、一般的には、建築士の資格を持たずに建築設計業務に携わる人のことです。設計事務所や建設会社などに所属し、主に建築士のサポートをしながら、建築士を目指すことになります。


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建築士事務所・一級建築士事務所との違いとは

建築関連で、設計事務所という言葉と並び、建築士事務所・一級建築士事務所という言葉もよく見かけますよね。これらは何が違うのでしょうか。


まず、建築士法に基づいた分類としては、設計事務所も、建築士事務所という名前に統一されます。


建築士法に定められている建築士事務所とは、「建築の設計、工事監理、建築工事の指導監督、建築工事契約に関する事務等を行う建築設計事務所のことで建築士法(昭和25年法律第202号)に基づいて都道府県知事の登録しているもの(※)」のことです。

※引用:(一社)日本建築士事務所協会連合会「建築士事務所協会とは


そしてこの建築士事務所のうち、事務所に常勤し業務を統括する「管理建築士」が一級建築士である事務所を、一級建築士事務所と言います。


しかし一般的には、法律上の建築士事務所を、業務内容でさらに区別して呼ぶことが多くあります

建築士事務所のうち、建築設計業務を専門で行い施工は行わないものを「設計事務所」、建築設計業務に加え施工業務まで行うものを「建築士事務所」、と呼び分ける傾向にあるようです。


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ゼネコン・ハウスメーカー・工務店との違いとは

前段の通り、設計事務所とは一般的に「建築士事務所のうち、建築設計と工事監理を専門で行い、施工は行わないもの」のことです。

では、よく聞くゼネコン・工務店・ハウスメーカーとは、何が違うのでしょうか。


●ゼネコンとは

ゼネコンとは、"general contractor"(ゼネラル コントラクター)の略称で、日本語に訳すと「総合建設業者」です。

明確な定義はありませんが、一般的には「設計・施工・研究」の3つを自社で行う会社のことを指します。


ゼネコンは元請業者として、高層ビルや公共施設などの大型案件を中心に工事を受注し、各分野の専門工事業者に現場での作業を発注します。


★ゼネコンについては、こちらの記事もご覧ください!


●工務店とは

工務店とは、住宅工事のヒアリングから設計、施工まで、全体を取り仕切る会社です。


会社の規模は様々ですが、地域密着色が強いのが特徴で、全国展開型のハウスメーカーより比較的小規模な会社が多いです。建築主の希望に沿った柔軟な設計に対応しています。


●ハウスメーカーとは

ハウスメーカーも工務店同様、住宅工事の全体を取り仕切る会社です。


なお、工務店との違いは、会社の規模が大きい点を活かして、建築部材や設計を一部規格化することで、原価を抑えたり工期短縮を図ったりしている点です。


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設計事務所の種類とは

建築設計を専門に行う設計事務所は、その事務所の組織の性質や、得意とする設計の特徴によって、大きく2種類にわけて語られます。


アトリエ系設計事務所

いわゆる「アトリエ系設計事務所」は、主にデザイン性の高い意匠設計を得意とします。

構造設計や設備設計については、他の設計事務所に外注する場合も多いです。


少数精鋭の組織の場合が多く、事務所の代表や所属する建築士(建築家)自身の芸術性やメッセージ性が比較的強く反映された意匠設計をするのが特徴です。


一般的に建築家と呼ばれる人たちは、多くの場合、アトリエ系設計事務所に所属しています。


組織系設計事務所

「組織系設計事務所」は、意匠・構造・設備設計、さらには積算など、施工前の一連の流れを一社で完結できる設計事務所です。

比較的社員数が多く、社内は意匠設計部門・構造設計部門・設備設計部門など、仕事内容によって組織分けされている場合が多いのも特徴です。


デザイン性の高い意匠設計を得意とするアトリエ系に比べ、シンプルで機能性を重視した堅実な設計を得意とする傾向があります。


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設計事務所の仕事内容とは

ところで設計事務所では、どんな仕事を、どのように進めているのか、気になるところですよね。

ここでは、設計事務所の大まかな仕事内容を、実際の仕事の流れに沿ってご紹介します。


1. 建築主との打ち合わせ

まず、建物を建てたい建築主と入念な打ち合わせをして、ニーズをヒアリングし、整理します。

2. 現地調査、コンセプトやラフの作成、提案

次に、建築主のニーズに合った建築ができそうか、建築予定地と周辺の環境を調査します。打ち合わせした内容と調査結果をもとに、建物のコンセプトやラフ(大まかな図案)を作成し、建築主に提案します。

3. 設計

コンセプトやラフについて建築主の合意が得られたら、いよいよ建築設計に取り掛かります。意匠設計・構造設計・設備設計で連携をとりつつ図面の作成をし、工事費の概算・予算配分を行い、実施計画書を作成します。
同時に法規関係について、役所や消防などとの各種協議および申請なども行います。

4. 施工会社選定、工事監理

建築主との打ち合わせで設計にOKがでたら、いよいよ施工会社が現地の施工に入ります。設計事務所は、その施工がちゃんと計画通りに進んでいるかをチェックします。

5. 引き渡し

完成した建物の引き渡しにも立ち会います。完成後の検査や修繕にも関わることがあります。


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設計事務所に転職するには?資格は必要?

ここまで読んでくださった方の中には、「やっぱり建築設計の仕事に携わりたい!」「設計事務所に転職したい!」と思っている方も多いのではないでしょうか。


そこで、本格的に転職を検討する前に、設計事務所の「職種」と、求められる「資格」について確認しておきましょう。


どんな職種がある?

設計事務所は、主に建築設計を行う会社なので、当然「設計職」がありますよね。
とはいえ職種はそれだけでなく、大きい組織になればなるほど、それ以外の職種も多く存在しています。


まずはどんな職種があるのかを知り、自分は設計事務所で何をやりたいのかなぜ設計事務所に転職したいのかをよく考え、希望する職種を吟味しましょう。


●専門職

・設計職

建築設計や工事監理を行います。比較的大きい設計事務所では、意匠・構造・設備で部門が分かれ、それぞれに専属の設計士(建築士)がいる場合が多いです。


・CADオペレーター

設計士(建築士)の設計に基づき、CADで図面を作成します。小さい事務所では、設計士(建築士)が兼務している場合も多いです。


・アシスタント職

会社によっては「設計アシスタント職」などの名称で、CADオペレータの補助業務をしたり、PhotoShopや3Dソフトなどでパース図を作成したりする職種もあります。


★CADオペレーターについては、こちらの記事もご覧ください!


●営業職

建築設計・工事監理業務の受注のための営業・情報収集などを行います。顧客である建築主の満足度を高める、アフターフォローの役割も担います。
規模の大きい設計事務所ほど、営業職の人数も比較的多い傾向があります。


●管理・事務職

法務担当・秘書・財務経理担当・広報担当・人事担当など、一般の会社の運営に必要な職種は、設計事務所にもあります。
多くの人数が求められるわけではないので狭き門ともいえますが、建築以外の知識を活かして設計事務所で働くチャンスがあります。


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転職に必要な資格は?

設計事務所への転職を考えたとき、一番の心配の種は「どんな資格が必要か」ということではないでしょうか。結論から言うと、設計事務所への転職に必須の資格はありません


これは設計職以外の職種に限った話ではなく、設計職についてもです。「建築士・建築家・設計士の違いとは」で述べた通り、建築士の資格がなくても、建築についての専門知識があれば、設計事務所で設計士として働くことができます。


ただし、建築士(一級・二級・木造)の資格があれば、設計事務所への転職で当然有利にはたらきます。
これらの資格に挑戦するには受験資格を満たす必要あるので、もしあなたが今学生であれば、建築の専門知識が学べる大学や専門学校に進学するのが一番です。


★こちらの記事もご覧ください!


では、建築についての専門知識はないものの、設計事務所の設計職に転職したいと思っている社会人は、どうすればよいのでしょうか。この場合、2つの道があります。


1つ目は、建築分野の専門学校や通信制の大学などに通い、建築の専門知識を学ぶ道。

2つ目は、設計職以外の職種(建築施工管理、建築分野のCADオペレーターなど)で建築業界に飛び込み、実務経験を積みながら建築の専門知識をつけていく道です。


建築施工管理になるには「建築施工管理技士」の資格が、CADオペレーターになるにはCADのスキルが役立ちます。


★建築施工管理技士とCADの資格については、こちらの記事もご覧ください!


まとめ

今回は、「設計事務所(建築設計事務所)」や建築設計の仕事などについて、詳しくご紹介してきました。


建築設計は専門性が高い分野であるため、全くの未経験者がすぐに転職するのは難しいですが、順を追って知識をつけていけば、社会人になってからも目指せる業界です。

建築に興味と熱意がある方は、ぜひ挑戦されてみてはいかがでしょうか。


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