【2025年最新】施工管理はブラック?そう言われる理由と失敗しない見極め方
最終更新日:
施工管理の仕事は、「激務」「残業が多い」「休みが取りにくい」などの理由から、「ブラックな職種」といったネガティブなイメージを持たれがちです。建設業界の厳しい労働環境が、このようなイメージの一因となっているのは事実です。実際に「施工管理はやめとけ」と言われることもあります。
しかし、実際には働き方や待遇は企業によって大きく異なり、適切に企業を選べば、働きやすく充実した職場を見つけることも可能です。
特に近年は国土交通省の「建設業の働き方改革」の影響もあり、建設現場の労働環境が変化しつつあります。さらに、2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、労働環境の改善が加速すると期待されています。
施工管理がブラックと言われる理由を解説するとともに、ブラック企業とホワイト企業での一日の流れの違いや、求人情報や面接でのやりとりからブラック企業を見極めるための具体的なポイントをお伝えします。
「施工管理に興味があるけど不安…」「今の会社がブラックかもしれない…」という方は、この記事を参考に、安心して働ける企業選びのコツを押さえてください。
施工管理のスキルを活かした転職に不安がある方は「施工管理は本当に潰しが効かないのか?スキルを活かした転職成功のポイントを徹底解説」も併せてご確認ください。
施工管理は厳しい職場環境の中でも、年収アップの機会も多い業界です。詳しくは「【2025年】施工管理の平均年収は?年収アップの方法や事例、高年収の秘訣を解説!」をご覧ください。
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施工管理とは?
施工管理とは、建設工事における工程・品質・安全・原価などを総合的に管理し、計画通りに工事を完成させる重要な役割を担う仕事です。建設現場の監督者として、職人や作業員の指示・監督から、発注者・取引先との調整まで幅広い業務を行います。
- 工程管理:工事の進捗状況を管理し、遅延が生じないよう調整
- 品質管理:設計図書や仕様に従って、適切な品質が確保されているか確認
- 安全管理:作業員の安全を確保し、事故を防止するための対策実施
- 原価管理:予算内で工事を完了させるための費用管理
- 環境管理:周辺環境への配慮や廃棄物の適切な処理
施工管理者には、技術的な知識だけでなく、コミュニケーション能力やリーダーシップ、問題解決能力など多様なスキルが求められます。工事の規模や種類によって業務内容は異なりますが、建設プロジェクトの成功を左右する重要な職種と言えるでしょう。
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施工管理がブラックと言われる5つの明確な理由
施工管理の仕事がブラックと言われる理由には、建設業界特有の課題が関係しています。国土交通省のデータによると、建設業の労働時間は全産業平均より年間336時間も多く、4週8休(週休2日)を実現している現場は全体の約12%しかありません。以下に主な理由を見ていきましょう。
それぞれの理由を具体的に掘り下げて解説します。
長時間労働と極端な残業時間
施工管理がブラックと言われる理由の1つ目は、「長時間労働と極端な残業時間」です。
国土交通省の「建設業における働き方改革」の調査によると、建設業の年間実労働時間は2,056時間と、全産業平均の1,720時間より336時間も多くなっています。これは単純計算で、約42日分(8時間/日として)の労働時間の差があることになります。
JCU日建協の「2019年時短アンケートダイジェスト」では、施工管理者の70%以上が月45時間以上の残業をしており、20%以上が月80時間以上の残業をしているという結果が出ています。80時間という数字は、過労死ラインとされる月の残業時間と同じです。
■長時間労働が発生する主な原因
- 工期が厳しく設定されている(発注者の要望による)
- 天候や資材調達の遅れを取り戻すための残業
- 突発的なトラブル対応に時間を要する
- 人手不足による1人あたりの業務量の増加
- 現場作業後の事務作業(報告書作成など)が必要
このような長時間労働が常態化していることが、施工管理が「ブラック」だと言われる最大の理由の一つです。2024年4月からは、建設業にも時間外労働の上限規制が適用されるため、今後は改善が進むことが期待されています。
休日の少なさと工期設定の問題
施工管理がブラックと言われる理由の2つ目は、「休日の少なさと工期設定の問題」です。
国土交通省の「適正な工期設定等による働き方改革の推進に関する調査」によると、建設業界全体で4週8休(週休2日)を確保できている現場は約12%にとどまります。最も多いのは4週6休(全体の42%)で、4週4休以下の現場が全体の64%を占めています。
建設業の年間出勤日数は251日と、全産業平均の222日より29日も多く(国土交通省「建設業を巡る現状と課題」)、年間で約1ヶ月分多く出勤していることになります。
■休日確保が難しい理由
- 無理な工期設定(発注者からの納期要求)
- 天候に左右される作業の遅れを取り戻すための休日出勤
- 職人の確保が難しく、確保できた日に作業を進める必要がある
- 休日が曜日固定でなく、シフト制で不規則になりがち
- 週休2日を想定した適正な工期・予算設定がされていない
休日の少なさは、ワークライフバランスの崩れにつながり、心身の健康問題やプライベートの充実度に大きく影響します。国土交通省は「建設業における週休2日の推進」を掲げていますが、まだ多くの現場では実現できていないのが現状です。
業務が多岐にわたり責任が重い
施工管理がブラックと言われる理由の3つ目は、「業務が多岐にわたり責任が重いこと」です。
施工管理は、多岐にわたる業務を同時にこなす必要があります。建設現場では技術的な問題解決から人員管理まで、幅広い能力が求められます。
具体的には、安全管理、品質管理、工程管理、そしてコスト管理の4大管理を、同時並行で行わなければなりません。
管理項目 | 管理内容 |
---|---|
工程管理 | 工期内に工事を完了させるための進捗管理、遅延が生じた場合の対応 |
品質管理 | 設計図書通りの施工品質を確保するための検査、是正、記録 |
安全管理 | 労働災害を防止するための安全対策、教育、パトロール |
原価管理 | 予算内で工事を完了させるための費用管理、コスト削減 |
さらには、以下のような点で重い責任やプレッシャーがかかることもあります。
■責任・プレッシャーがかかる場面
- 予算内で工事を完了させるための原価管理調整
- 工事中の安全確保の責任
- クライアントや職人とのコミュニケーション不足によるトラブル対応
- 発注者からの要望と現場の実情のギャップの調整
マルチタスクと重い責任により精神的な負担が増加することで、施工管理職が「ブラック」だと感じる人も一定数存在します。しかし、これらのスキルを身につけることで、建設業界での高い評価につながることも事実です。
人間関係の複雑さと板挟み状況
施工管理がブラックと言われる理由の4つ目は、「人間関係の複雑さと板挟み状況」です。
施工管理者は、さまざまな立場の人々と関わりながら、それぞれの要望や意見を調整する役割を担います。その中で、しばしば板挟み状態に陥ることがあります。
施工管理者は、発注者(クライアント)、元請け企業の上司、協力会社(下請け)、現場作業員、さらには周辺住民など、立場の異なる多くの人々との調整役を担っています。それぞれの要望や考え方が異なることも多く、それらを上手く調整しながら工事を進めていく必要があります。
■板挟みになりやすい状況例
- 発注者の要望と現場の実情が合わない場合の調整
- 工期短縮の要請と品質・安全確保のバランス
- 協力会社の作業能力と発注者の品質要求の差
- コスト削減の要請と必要な作業の実施
- 近隣住民の苦情と工事進行の両立
このような複雑な人間関係の中で常に調整役を担う必要があり、精神的なストレスが大きくなりがちです。コミュニケーション能力が高く、問題解決能力に長けた人でなければ、大きな負担となります。
書類作成などデスクワークの負担
施工管理がブラックと言われる理由の5つ目は、「書類作成などデスクワークの負担が大きいこと」です。
施工管理職は、現場での管理業務だけではなく、事務所でのデスクワークも行う必要があります。JCU日建協の調査によると、施工管理者の約40%が「社内書類や発注者向け書類の業務が多い」と感じており、これが残業の大きな原因の一つとなっています。
■主なデスクワーク業務
- 施工計画書の作成・更新
- 工程表や作業指示書の作成
- 各種検査記録・品質管理記録の作成
- 発注者への報告書・議事録の作成
- 安全関連書類の作成
- 協力会社への発注書・指示書の作成
- 原価管理表の作成・更新
日中は現場で作業の監督や調整を行い、夕方以降にこれらの書類作成業務を行うため、長時間労働につながってしまいます。また、一部の中小企業ではITシステムの導入が遅れており、手書きや紙ベースの書類作成が残っていることも負担増加の一因です。
最近では、建設DXの推進により、書類作成の負担を軽減する取り組みも進んでいますが、まだまだ紙ベースの業務が多い現場も少なくありません。
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あまりにブラックの会社ばかりに当たる場合は、施工管理から他の職種への転職も視野に入れましょう。
施工管理から転職を成功させる方法は、「施工管理からの転職はしやすい?経験が活きる異業種やおすすめ転職先を紹介」で詳しく解説しています。
また、施工管理から設計職への転職方法は、「施工管理から設計職に転職できる?アピールすべきスキルや経験を解説」で詳しく解説しています。
建設業界の働き方改革と2024年問題
近年、国土交通省主導の働き方改革により、建設業界全体でも労働環境の改善が進んでいます。特に注目すべきは、2024年4月から建設業にも適用される時間外労働の上限規制です。
時間外労働の上限規制とは
2019年4月に施行された働き方改革関連法により、一般企業では時間外労働の上限規制が設けられました。しかし、建設業は5年間の猶予期間が与えられ、2024年4月からこの規制が適用されることになっています(厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」)。
区分 | 制限内容 |
---|---|
原則 | 月45時間・年360時間以内 |
特別条項付き36協定の場合 |
|
この規制により、これまで際限なく行われていた残業に歯止めがかかり、労働環境の改善が期待されています。違反した場合は、6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が科されることもあります。
建設業界の対応状況
大手ゼネコンを中心に週休2日制の導入や残業時間の削減が推進されています。しかし、中小企業では技術者不足や原価管理の問題から改革が十分に進んでいない場合も少なくありません。
■建設業界の働き方改革の主な取り組み
- 適正な工期設定の推進(「建設工事における適正な工期設定等のためのガイドライン」の策定)
- 週休2日工事の拡大(発注者指定型、受注者希望型など)
- ICT技術の活用による生産性向上(i-Construction)
- 書類の簡素化・電子化
- 施工時期の平準化(工事の繁閑の差を減らす)
- 適正な予定価格の設定(働き方改革に伴う人件費増を考慮)
建設現場での施工管理は高い技術力と専門知識が求められる仕事です。人材確保の難しさから一人の管理者に負担が集中する傾向があり、サービス残業が常態化している会社も見られます。
このような状況が「きつい」「大変」といった印象を強めている要因の一つとなっています。しかし、2024年4月からの法改正を機に、建設業界全体の働き方が大きく変わることが期待されています。
施工管理の一日の流れ - ブラックとホワイトの違い
施工管理職の一日のスケジュールは企業や現場によって異なります。ブラック企業とホワイト企業では、1日の流れや働き方に大きな差があります。ここでは、両者の違いを具体的に比較します。
ブラック企業の施工管理者の一日
ブラック企業の施工管理では、過剰な労働時間と無理な業務配分が特徴的です。技術者不足や工期設定の問題から、1日の大半を労働に費やさざるを得ない状況になっています。
以下は典型的なブラック企業の一日のスケジュール例です。
時間帯 | 主な業務内容 |
---|---|
6:00 - 7:00 | 現場到着、準備作業 (資材確認、職人の出勤状況確認) |
7:00 - 8:00 | 朝礼、作業指示、安全確認、注意事項の共有 |
8:00 - 12:00 | 作業監督、現場巡回、資材手配、トラブル対応 |
12:00 - 13:00 | 昼休憩(簡易的な食事・休憩) |
13:00 - 18:00 | 作業監督、進捗管理、工期遅れへの対応 |
18:00 - 20:00 | 書類作成、報告書のまとめ、工程表の作成、クライアントへの進捗報告 |
20:00以降 | 夜間作業の監督(深夜までの場合も) |
このような環境では労働時間が長く、心身への負担が大きくなってしまいます。労働基準法で定められた残業時間の上限を超えるケースも少なくないため、健康面での不安も大きくなります。
ホワイト企業の施工管理者の一日
一方、ホワイト企業では労働時間の管理が徹底されており、適切な労働環境が整備されています。働き方改革を積極的に推進し、施工管理者の負担軽減と効率化を図っています。
以下はホワイト企業の施工管理の一日のスケジュール例です。
時間帯 | 主な業務内容 |
---|---|
8:00 - 9:00 | 出社・現場到着、朝の準備 (資材や進捗状況の確認) |
9:00 - 10:00 | 朝礼、作業開始準備 (指示出し、作業計画の共有) |
10:00 - 12:00 | 作業監督と巡回、安全確認、問題対応 |
12:00 - 13:00 | 昼休憩 |
13:00 - 17:00 | 午後の作業監督、進捗管理、クライアントとの打ち合わせ |
17:00 - 18:00 | 書類作成、報告書作成、退勤準備 |
18:00以降 | プライベートの時間 |
ホワイト企業では、労働環境の改善に取り組んでおり、効率的な働き方が実現されています。週休2日制の導入や定時退社の励行など、ワークライフバランスを重視した取り組みが行われています。また、現場監督の人数を適切に確保し、一人あたりの負担を減らす工夫もされています。
施工管理職のスケジュールは、働く企業や現場によって大きく異なります。ブラック企業とホワイト企業の違いを理解し、自分に合った働き方ができる職場を選ぶことが重要です。特に最近では、建設業界全体で働き方改革が進んでおり、週休2日制の導入や残業時間の削減に取り組む企業が増えています。
施工管理のスケジュール例については、「施工管理者の1日の流れは?シチュエーション別のスケジュールを解説」で詳しく解説しています。
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施工管理のブラック企業を見極める7つのポイント
施工管理職を目指すうえで、ブラック企業に入らないために会社を見極めることは非常に重要です。ホワイトな企業の特徴については「施工管理のホワイト企業の特徴と見極め方は?【無料チェックリストあり】」で詳しく解説しています。建設業界では企業によって働き方や労働環境に大きな差があります。
ここでは、ブラック企業を避けるための具体的な見極め方を7つのポイントに整理して解説します。
求人情報の詳細をチェックする
ブラック企業の見極め方の1つ目は、「求人情報の詳細をチェックすること」です。
求人情報には、企業の姿勢や労働環境に関するヒントが多く含まれています。どのような情報が記載されているか、どのような情報が欠けているかをチェックすることで、ブラック企業を見分ける手がかりを得ることができます。
■求人情報でチェックすべきポイント
- 労働時間・残業について:残業時間の上限や月平均残業時間が明記されているか
- 休日・休暇について:年間休日数や週休二日制の実施状況が具体的に示されているか
- 給与体系について:基本給と諸手当の内訳、残業代の支給方法が明確か
- 福利厚生について:社会保険完備や各種手当の内容が詳細に記載されているか
- 採用理由について:増員なのか欠員補充なのか明確に記載されているか
特に注意すべきは、「業務多忙につき増員」「急募」などの表現。これは人手不足が深刻で、一人あたりの負担が大きい可能性を示唆しています。また、残業時間や休日に関する具体的な記載がない場合も要注意です。
求人情報が詳細かつ明確であればあるほど、その企業は労働条件に関して透明性を持っている可能性が高く、ブラック企業である可能性は低くなります。
労働時間や休日の実態を確認する
ブラック企業の見極め方の2つ目は、「労働時間や休日の実態を確認すること」です。
ブラック企業では、長時間労働や休日出勤が常態化していることが多いです。労働基準法で定められた基準を超える労働が日常的に行われているケースもあります。
求人情報に記載されている情報だけでなく、実際の労働実態を確認することが重要です。週休2日制が実質的に機能しているか、祝日休みが本当に取れているかなど、実態を把握することが大切です。
■労働時間・休日の確認方法
- 求人情報の詳細確認:「完全週休2日制」なのか「週休2日制(会社カレンダーによる)」なのか
- 2024年4月からの時間外労働規制への対応状況:具体的な対策や準備状況
- 面接での質問:「有給休暇の平均取得日数」「残業の実態」などを直接質問
- 口コミサイトでの確認:実際に働いている・働いていた人の声を確認
- SNSでの評判確認:TwitterやFacebookでの会社名検索
特に、年間休日数が110日未満の企業や、残業時間の上限が明確に設定されていない企業には注意が必要です。建設業界では4週8休(月2回の週休2日)を目指す動きがありますが、まだ実現できていない企業も多いのが現状です。国土交通省の「建設業の働き方改革を推進していますが、企業によって対応に差があります。
現場でのサポート体制を調査する
ブラック企業の見極め方の3つ目は、「現場でのサポート体制を調査すること」です。
どんな仕事でも同じですが、一人の担当者に多くの仕事・責任が集中すると大きな負担となります。施工管理は特に責任が重い仕事なので、適切なサポート体制があるかどうかは重要なポイントです。
■サポート体制のチェックポイント
- 人員配置:現場ごとの管理者数、一人あたりの担当現場数
- 教育体制:新入社員研修、OJT制度、資格取得支援
- 相談窓口:トラブル発生時の相談体制、上司以外の相談先
- 業務効率化:IT/DX化の取り組み、書類作成の効率化
- メンター制度:新人に対するベテラン社員の指導体制
特に一人の施工管理者が複数の現場を掛け持ちしていないか、現場ごとに適切な人員が配置されているかは重要なポイントです。また、IT/DXへの取り組み状況も、働きやすさの指標となります。デジタル化が進んでいる企業ほど、書類作成の負担が軽減され、働きやすい可能性が高いです。
これらの情報は、企業の採用ページや説明会、面接等で確認できます。また、面接時に「1人あたりの担当現場数」や「現場での役割分担」について質問してみるのも良いでしょう。
建設業許可票や施工実績を確認する
ブラック企業の見極め方の4つ目は、「建設業許可票や現場の施工実績を確認すること」です。
企業が信頼できるかどうかを判断するために、建設業許可票や過去の施工実績を確認することも有効です。きちんとした手続きを踏んでいる企業かどうかは、労働環境の良し悪しにも関わってきます。
■確認すべき公的情報
- 建設業許可の有無:国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」で確認
- 経営事項審査の結果:工事の規模、技術力、経営状況などの評価
- 表彰歴:国や自治体からの優良工事表彰などの有無
- 施工実績の質と量:公共工事の実績、大手企業との取引実績
- 安全成績:労働災害の発生状況、安全表彰の有無
建設業許可の有無は必ず確認しましょう。無許可で営業している企業は法令遵守の意識が低い可能性があり、労働環境も劣悪である可能性が高いです。
また、国土交通省の「建設業の働き方改革」の取り組みに積極的な企業かどうかも確認すると良いでしょう。働き方改革に積極的な企業は、公式サイトでその取り組みを発信していることが多いです。
口コミや評判を複数のソースで調べる
ブラック企業の見極め方の5つ目は、「口コミや評判を複数のソースで調べること」です。
実際にその企業で働いていた人の口コミを確認することで、企業の実態を知ることができます。特に、施工管理の立場で働いていた人の意見は参考になります。
■口コミ・評判の調査方法
口コミを確認する際のポイントは以下の通りです。
- 複数の情報源を確認し、偏りのない情報を集める
- 最新の情報を重視する(古い情報は状況が変わっている可能性がある)
- 極端に良い評価や悪い評価だけでなく、バランスの取れた意見を探す
- 施工管理職として働いていた人の意見を特に重視する
- 具体的なエピソードを含む口コミは信頼性が高い
口コミは個人の主観が含まれるため、複数の情報源を比較して判断することが重要です。また、古い情報の場合は、その後に改善されている可能性もあるので、最新の情報と併せて確認しましょう。
面接時に確認すべき質問リスト
ブラック企業の見極め方の6つ目は、「面接時に適切な質問をすること」です。
面接は企業側があなたを評価する場であると同時に、あなたが企業を評価する重要な機会でもあります。ブラック企業かどうかを見極めるためには、適切な質問をすることが大切です。
■面接で確認すべき質問リスト
- 残業時間について:「月平均の残業時間はどれくらいですか?繁忙期と閑散期で違いはありますか?」
- 休日出勤について:「休日出勤はどのくらいの頻度であるのでしょうか?その場合の代休取得は可能ですか?」
- 施工管理者の配置について:「1人の施工管理者が同時に担当する現場数は平均でどれくらいですか?」
- 有給休暇について:「社員の有給休暇取得率はどれくらいですか?取得しやすい雰囲気ですか?」
- 働き方改革への対応について:「2024年4月から適用される時間外労働の上限規制にどのように対応されていますか?」
- キャリアパスについて:「入社後のキャリアパスはどのように考えればよいでしょうか?」
- 離職率について:「施工管理職の平均勤続年数や離職率はどれくらいですか?」
これらの質問への回答が曖昧だったり、具体的な数字を示さなかったりする場合は注意が必要です。また、質問自体を避けようとする態度も警戒サインかもしれません。
一方、これらの質問に対して具体的な数字や取り組みを交えて前向きに回答する企業は、労働環境に関して透明性を持ち、改善に取り組んでいる可能性が高いでしょう。
2024年法改正への対応状況を確認する
ブラック企業の見極め方の7つ目は、「2024年4月からの時間外労働規制への対応状況を確認すること」です。
2024年4月から建設業にも適用される時間外労働の上限規制に対して、企業がどのように準備・対応しているかは、その企業の労働環境に対する姿勢を知る重要な指標になります。
■2024年問題への対応チェックポイント
- 具体的な対策の有無:人員増、業務効率化、デジタル化など
- 社内での周知状況:社員への説明会や研修の実施
- 工期設定の見直し:適正な工期設定や発注者との交渉
- 業務プロセスの改善:無駄な作業の削減、効率化
- 週休2日制の実施状況:試行導入や段階的導入の取り組み
面接時にこのような質問をすることで、企業が法改正にどれだけ真剣に取り組んでいるかを判断することができます。対応が進んでいない企業は、今後も長時間労働が続く可能性が高いと考えられます。
一方、すでに対策を進めている企業は、労働環境の改善に前向きであり、今後の働きやすさに期待が持てるでしょう。法改正を機に、建設業界全体の労働環境は大きく変わる可能性があります。改善に積極的な企業を選ぶことで、より良い環境で働くことができるでしょう。
ブラック企業を避けるためには、事前の情報収集と慎重な企業選びが必要不可欠です。建設業界は全体的に働き方改革が進んでいますが、企業によって取り組み状況には差があります。前述のポイントを参考に、より良い労働環境を提供してくれる企業を見つけてください。
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施工管理のホワイト企業の特徴
ブラック企業を避けるためには、ホワイト企業の特徴を知っておくことも大切です。建設業界でも働き方改革に積極的に取り組み、従業員にとって働きやすい環境を整えている企業は増えています。
施工管理におけるホワイト企業の特徴は以下の通りです。
- 労働時間の管理が徹底されている(月平均残業時間が45時間以内)
- 週休2日制が実質的に機能している(4週8休以上の休日確保)
- 有給休暇が取得しやすい環境がある(取得率70%以上)
- IT・DXを活用した業務効率化に積極的
- 適切な人員配置と教育・サポート体制の充実
- 国土交通省の働き方改革に積極的に取り組んでいる
- 2024年4月からの時間外労働規制への具体的な対策がある
特に、建設業界の働き方改革に関する国土交通省の方針に沿って、週休2日制の導入や残業時間の削減などに積極的に取り組んでいる企業は、働きやすい環境が整っていることが多いです。また、建設DXの導入などにより業務効率化を図っている企業も増えています。
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また、転職活動で使えるホワイト企業チェックリストも無料配布しているため、ホワイト企業・ブラック企業の見極めに活用してください。建設現場の環境は企業によって大きく異なるため、自分に合った働き方ができる企業を選ぶことが重要です。
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まとめ|施工管理がブラックと言われる理由
この記事では施工管理職のブラック問題について以下のポイントを解説しました。
■この記事のまとめ
施工管理職は、以下の理由から「ブラック」と言われることも少なくありません。詳しくは「施工管理が「きつい」と言われる5つの理由と対処方法を解説」でも解説しています。
- 長時間労働と極端な残業時間(全産業平均より年間336時間多い)
- 休日の少なさと工期設定の問題(4週8休は約12%の現場のみ)
- 業務が多岐にわたり責任が重い
- 人間関係の複雑さと板挟み状況
- 書類作成などデスクワークの負担
しかし、事前に企業や現場の実態をしっかりと調査することで、ブラック企業を避け、より良い職場を選ぶことが可能です。国土交通省も建設業界の働き方改革を推進しており、週休2日制の導入や残業時間の削減に取り組む企業が増えています。さらに、2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、労働環境の大きな改善が期待されています。
ブラック企業を見極めるためには、以下の7つのポイントに注目しましょう。
- 求人情報の詳細をチェックする
- 労働時間や休日の実態を確認する
- 現場でのサポート体制を調査する
- 建設業許可票や施工実績を確認する
- 口コミや評判を複数のソースで調べる
- 面接時に確認すべき質問をする
- 2024年法改正への対応状況を確認する
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