建築家になるには?|仕事内容や役立つ資格を解説!建築士との違いも
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こんにちは、建設業に特化した転職エージェント「施工管理求人.com」です。
斬新で芸術的、そして人々が使いやすい建築物の設計を手掛ける「建築家」。そんなかっこいい建築家に、あこがれを持つ方は多いですよね。
しかし、普段の生活で建築家と関わる機会はあまりありません。そのため、建築家がどんなことをする人たちで、どうやったらなれるのか、よくわからないというのが本音ではないでしょうか。
そこでこの記事では、少しでも「建築家になりたい!」と思っている方に向けて、建築家の仕事内容や役立つ資格、なるためにはどんな方法があるのかについてご紹介していきます。
建築家や建物の設計に興味がある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
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建築家とは?
建築家とは、一般的に、建築に携わる仕事をする人の総称です。その中でも特に、建築設計の意匠設計を得意とする人を、建築家と呼ぶことが多いようです。
ただし、建築家という呼び名には、法律などで決められた明確な定義があるわけではないので、実は誰でも名乗ることができてしまいます。
しかし、建築は公共性の高いサービスであるため、質の悪いサービスが横行しては消費者が困ってしまいます。
そこで日本では、(公社)日本建築家協会という団体が、会員の建築家の能力を保証する役割をもっています。この団体は、会員とする建築家の条件を以下のとおり定めています。
「建築士(国が定めた建築技術者の資格)もしくは同等の資質を持つ者」の中で、設計、監理サービスを提供し(中略)、当協会の倫理規定や、継続教育などの規定を遵守することに同意した人たち
※引用:(公社)日本建築家協会「建築家とは」
建築家と建築士の違い
「建築家」と同じような言葉に「建築士」がありますが、この2つには明確な違いがあります。
簡単に言うと、建築家は職業の一般的な呼び名、建築士は国家資格の名称、ということです。
「建築家」は建築に携わる仕事をする人の総称で、資格の所持は問いません。
一方の「建築士」は、国家資格の名前です。建築士の資格自体や、建築士の資格を所持している人のことを指します。
日本では、この建築士の国家資格を持っている人しか、建築士を名乗ることはできません(建築士法第34条)。また建築士でなければ、一定の建築物の設計・工事監理を行うことはできません(建築士法第3条~第3条の3)。
そのため、日本で建築家と呼ばれる人は、多くの場合、建築士の国家資格を持っています。
★「建築士・建築家・設計士の違い」については、こちらの記事もご覧ください!
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建築家の仕事内容とは?
建築家は普段、どんな仕事をしているのでしょうか。
ここでは、建築家のうち多数派である「建築士の資格を持った建築家」の仕事内容をご紹介します。
気になる仕事内容は、大きく分けると以下の4つです。
仕事内容1:建築主へのヒアリング・打ち合わせ
どんな建物を建てたいのか、予算はどのくらいなのかなど、建築主のニーズを詳しくヒアリングします。それに基づき、コンセプトを考えたり、制約となることを調査したりして、大まかな図案や仕様書などを作っていきます。
建築主との打ち合わせを重ね、何度も提案・修正を経て、建築主と合意形成をするまでがセットです。
仕事内容2:建築物の設計
実際に建物の工事をする際に必要な、詳しい設計図や仕様書を作成します。
建築設計は、「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3種類に分けられます。
大きいプロジェクトなどで複数人で設計を分担する場合、建築家は建築物のコンセプトやデザインを設計し、設計全体の取りまとめを行う「意匠設計」をメインに行うことが多いようです。
設計図作成のほかに、工事費の概算・予算配分も行い、実施計画書を作成します。
意匠設計
:建物全体のコンセプトやデザインの設計、他の設計の取りまとめ役などを担う
構造設計
:建物の強度や安全性を確保するための構造計算などを担う
設備設計
:建物の利用者が快適に過ごすために必要な設備の検討、配置・配線などの設計を担う
仕事内容3:工事監理
建築家の仕事は、建築物の設計だけではありません。その設計図通りに実際の工事が行われているかチェックをする「工事監理」も行います。
工事を施工業者に任せきりにせず、設計者である建築家がチェックをすることで、欠陥や不具合を防ぐことにつながる大事な仕事です。
なお、工事監理と混同されやすい言葉に「施工管理」や「現場監督」があります。工事監理は「施工管理」や「現場監督」とは違い、工事現場で実際に指揮をとったり、直接工事の進捗を管理したりするわけではありません。
仕事内容4:その他(法令関係の事務手続きなど)
意外に思われるかもしれませんが、建築家の仕事には事務作業もあります。
建築物をつくるにあたっては、建築基準法関係などの、様々な許認可手続きが必要です。その必要な手続きを整理し、必要な書類を作成して、役所や消防などとの協議および申請を行うのも、建築家の重要な仕事です。
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建築家の就職先とは?
ご存知の方も多いように、「建築家」という職種があるわけではありません。
建築家になりたい人は、主に建築系の会社に勤め、「建築家の仕事内容とは?」でお話しした仕事ができる職種(設計職など)につく場合が多いです。
以下に、主な就職先3つをご紹介します。
就職先1. 設計事務所(建築設計事務所)
一つ目は、設計事務所に設計職として就職するという選択肢です。
設計事務所で経験を積んでから自分の事務所を持ったという有名建築家も多く、いずれ独立したいと考えている人にとっては王道ルートと言えます。
「設計事務所」「建築設計事務所」とは一般的に、建築設計および、その設計図通りに施工がすすめられているかのチェック(工事監理)を行う組織のことです。詳しくは、以下の記事で解説しています。
就職先2. ゼネコンなど建設会社
二つ目は、ゼネコンなど建設会社の建築設計部門に就職するという選択肢です。
一般的に建設会社とは、設計と施工、もしくは施工のみを行う会社のことです。ただし、小さい建設会社には設計部門がない場合も多いので、注意が必要です。
会社の規模が大きく「設計・施工・研究」の3つを自社で行う総合建設業者は「ゼネコン」と呼ばれます。公共事業や大きな商業施設などの設計に携わりたい方におすすめです。
ゼネコンについては、以下の記事で詳しく解説しています。
就職先3. ハウスメーカーや工務店
つくりたい建築物が住宅と決まっている人には、ハウスメーカーや工務店の設計部門も、就職先の有力候補になります。
ハウスメーカーと工務店の違いについては、以下の記事が参考になりますよ。
なお、一つの建築物をゼロから設計するというより、建築物を含めたまちづくりに関わりたいという人には、公務員として都市開発部門などで活躍するという選択肢もあります。
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建築家になるには?
建築家になるには、建築士の資格が必須ではないと冒頭でご説明しました。しかしそれは、専門知識ゼロでも建築家になれる、ということではありません。
建築家になる、すなわち建築設計職の募集に応募し、採用されるには、基本的には建築の専門知識があることが前提となります。
建築の専門知識を学ぶ方法は、主に以下の3つです。
大学・短大の建築学科で学ぶ
建築家として活躍されている方に多い経歴です。これから進学を目指す方は、建築学科のある大学や短大を選ぶのが、最も近道でしょう。
なお、大手ゼネコンの設計職の募集などでは、大学卒や大学院卒を条件としているところもあります。ゼネコンへの就職を考えている方は、それも踏まえて学校を選びましょう。
現在大学生の方で、自分の学校に建築学科がある場合は、なるべく早めに学部・学科の変更試験を受けることを検討してみましょう。
専門学校・スクールなどで学ぶ
専門学校やスクールなどでも専門知識を学ぶことができます。
特に社会人になってから建築家を目指す方には、学費や時間の面で、大学・短大よりもチャレンジしやすいのが嬉しい点です。
専門学校は、授業内容や就職支援などの国の基準を満たし、都道府県の認可を受けた学校のことです。
スクールは、都道府県の認可を受けていない教育施設のことです。
認可を受けていないとはいえ、専門学校より質が悪い訳ではなく、各スクールによって様々な特徴があり、柔軟なカリキュラムを選べるという利点があります。
独学する
もちろん、独学で専門知識を身につけることも可能です。
ただし難易度は高く、初心者にとって、間違いへの指摘やアドバイスをもらえないのは痛手です。
また、専門家から学ぶのに比べてどうしても時間がかかるというのも難点です。
一方で、学費がかからないという大きなメリットもあります。
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建築家に役立つ資格とは?
建築家に役立つ資格は、もちろん建築士です。
建築士の資格には3種類あります。より規模の大きな建築物を手掛けられるものから順に「一級建築士」「二級建築士」「木造建築士」となっています。
●一級建築士
手掛けられる建築物の大きさに制限はありません。難易度が非常に高く、受験資格も厳しいです。建築分野の最上位資格です。
●二級建築士
手掛けられる建築物の大きさに制限があります。こちらも難関資格ですが、建築家を目指すなら初めに挑戦したい資格です。
●木造建築士
木造の一般住宅など、木造の建築にのみ特化して設計したい人には向いています。簡単ではありませんが、少しでも早く「建築士」と名のつく資格がほしい人にも、比較的チャレンジしやすい資格と言えます。
一級建築士の中には、より専門に特化した「構造設計一級建築士」「設備設計一級建築士」という資格も設けられています。
★「一級建築士」「二級建築士」については、こちらの記事もご覧ください!
なお、建築家になりたい方が、建築士のほかにも何か資格を取るとしたら、知識を深めたい内容ごとに以下の資格の勉強もおすすめです。
建築に使うコンクリートの専門知識をより深めるなら……
●コンクリート診断士
環境や景観に配慮した、広い空間のデザイン知識・技術を身につけたいなら……
●1級・2級造園施工管理技士
●登録ランドスケープアーキテクト(RLA)
★「1級・2級造園施工管理技士」については、こちらの記事もご覧ください!
建築物の設計だけでなく、施工についても知識を深めるなら……
●1級・2級建築施工管理技士
★「1級・2級建築施工管理技士」については、こちらの記事もご覧ください!
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建築家に求められる能力とは?
ここまでは、建築家の仕事内容や、建築家になるための方法などについて、詳しく解説してきました。
とはいえ、そもそも「自分に務まるの?」「どんな能力が必要?」と、心配な部分もありますよね。
そこでここでは、一般的に建築家に必要とされる能力をご紹介します。
建築家に求められる能力には、以下のようなものがあると言われています。
・妥協せずやり遂げる「責任感」
・相手の立場に立って考える「想像力」
・制約や矛盾を突破する「創造力」
・様々な分野への「探求心」
・「説明・提案能力」
いかがでしょうか。このように求められる能力はいろいろとありますが、一番に求められるのは、やはり「建築が好きだという強い気持ち」です。
最終的に建築家になることができるのは、この強い気持ちを持って建築家になるための努力をし続けられた人だけです。
今の自分の性格や能力にとらわれず、「建築家になりたい」という気持ちを大切に努力を続けることが、最も重要なことと言えます。
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建築家の仕事の魅力とは?
本気で建築家を目指すなら、建築家の仕事には実際どんな魅力があるのか、今一度知っておきたいですよね。
そこで、建築設計の仕事をされている方の声を参考に、建築家の魅力を以下の通りまとめてみました。
・決まった正解がなく、どこまで突き詰めても新しい発見がある
・建築主の希望を(自分の力量次第で)叶えることができる
・自分のイメージをカタチにできる
・建築で街や誰かの人生に貢献できる
・一般的に高収入である
以上は、建築家の魅力のごく一部分にすぎません。
建築家は、難しいこと・忙しいことが多い仕事ですが、それ以上にたくさんの魅力にあふれた仕事です。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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まとめ
今回は、建築家になりたい方に向けて、建築家の仕事内容や資格、なる方法について詳しくご紹介しました。
また、建築家の魅力や、求められる能力についてもお伝えしてきました。
建築設計の仕事に就いて建築家となるのは、お伝えしてきたように簡単なことではありません。早くから建築家になると決め、地道な努力を重ねてきた人ほど有利なのは、事実と言えます。
しかし、あなたが学生でも社会人でも、建築家を目指すのに遅すぎるということはありません。
「建築家になる」という覚悟が決まったなら、この記事でご紹介したことも参考に、まずは一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。
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