施工管理者の1日の流れは?シチュエーション別のスケジュールを解説

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施工管理者の仕事は、工事の進捗や現場の状況によって、一日の流れが大きく変わります

現場での管理が中心となる日もあれば、書類作成や打ち合わせに追われる日もあり、繁忙期には長時間労働になることもあります。

この記事では、シチュエーション別に施工管理者の「一日の流れ」を解説します。

実際のスケジュール例を交えながら、施工管理者のリアルな働き方を見ていきましょう。

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施工管理者の基本的な役割と仕事内容

施工管理者は、工事を円滑に進めるために現場全体を管理するという役割があります。

施工管理者の主な業務は、5大管理と言われる以下の5つに分類されます。

■施工管理者の仕事内容

  • 安全管理
  • 品質管理
  • 工程管理
  • 原価管理
  • 環境管理

施工管理者は、上記のような現場の管理業務を通じて建設現場を支えています。では、そんな施工管理者が日々どのように動いているのか、基本的な一日の流れを見ていきましょう。

【シチュエーション別】施工管理者の一日の流れ・仕事内容

施工管理者の仕事は、工事の進捗状況や工程によって一日の流れが大きく異なります。

工事着工前、現場稼働日、休工日、そして繁忙期では、それぞれの業務内容やスケジュールが変わります。

ここでは、それぞれのシチュエーションにおける施工管理者の一日の流れを詳しく解説します。

現場稼働日(現場管理ほか)

工事が進行している期間は、施工管理者のメイン業務となる現場管理が中心です。

朝から夕方まで、作業の進捗確認や職人とのコミュニケーションを行い、安全管理や品質管理等の業務を実施します。

■現場稼働日(現場管理ほか)のスケジュール例

時間帯 業務内容 詳細
8:00~ 朝のミーティング 朝礼を実施し、作業員に本日の作業内容や安全指示を共有。必要な資材や機材の確認、各業者との連絡調整を行う。
9:00~12:00 午前の現場管理 現場巡回を行い、安全・品質・進捗の確認。トラブルが発生した場合、迅速に対応し、工程の調整を行う。
12:00~13:00 昼休憩 昼休憩を取る。
13:00~17:00 午後の現場管理 午前の続きの作業を監督しながら、追加の指示や調整を実施。施工品質の確認、進捗の記録、翌日の作業計画の準備を行う。
17:00~18:00 退勤前の確認作業 作業終了後、現場の片付け状況や翌日の準備を確認。施工状況の記録を整理し、報告書を作成。

現場は常に状況が変化しており、突発的なトラブルが起こる可能性があります。そのため、臨機応変な対応が求められます。

工事着工前(設計・法令対応など)

施工管理者の仕事は、工事が着工する前から始まっています。

工事着工前は、設計図の確認・法令対応・現場調査など、準備・計画に関する業務が中心です。

■工事着工前のスケジュール例

時間帯 業務内容 詳細
8:30~9:30 設計図・仕様書の確認 施工計画の詳細を把握し、設計図や仕様書に基づいた施工計画を立案。
9:30~10:30 法令・規制の確認 建築基準法や労働安全衛生法などの法令を遵守しているかチェック。
10:30~12:00 関係者との打ち合わせ クライアント、設計者、行政機関などと協議し、工事計画を調整。
12:00~13:00 昼休憩 昼休憩を取る。
13:00~15:30 施工スケジュールの作成 工事全体のスケジュールを立て、各業者との工程調整を行う。
15:30~17:30 資材・機材の手配 必要な資材や機材の発注・調達、納期の確認を行う。
17:30~18:00 業務整理・翌日の準備 本日の業務内容を整理し、翌日の作業計画を確認。

この期間は、実際の工事を円滑に進めるために重要な準備期間です。

休工日

工事が進行しない日でも、施工管理者にはやるべき業務があります。

休工日は主に、事務作業や次の工程の準備が中心になります。

■休工日のスケジュール例

時間帯 業務内容 詳細
8:30~9:30 工事進捗の整理 現場での作業内容を振り返り、スケジュールを再調整。工期の進捗を確認し、計画とのズレを分析する。
9:30~11:00 書類作成・申請業務 各種工事に関する書類作成、報告書の作成や提出業務を行う。安全管理書類や品質管理記録なども整理。
11:00~12:00 関係者との打ち合わせ 元請け業者や発注者と進捗状況を共有し、今後の工程を確認。必要に応じて下請け業者とも打ち合わせを実施。
12:00~13:00 昼休憩 昼休憩を取る。
13:00~15:00 資材・機材の手配 次の工程で必要な資材の発注や手配を行い、納期や搬入スケジュールを調整。
15:00~16:30 現場状況の確認・整理 休工日前後の現場を確認し、資材や設備の整理・点検を実施。
16:30~18:00 業務整理・翌日の準備 本日の業務内容を整理し、翌日からの作業スケジュールを確認。必要に応じて関係者へ連絡。

休工日だからといって業務がなくなるわけではなく、むしろ事務作業や計画の見直しを行う重要な時間となります。

繁忙期

繁忙期になると、通常の施工管理業務に加え、工程調整や追加作業の対応が求められます。

特に年度末や大型プロジェクトの終盤は、工期の遅れを取り戻すために業務量が増加します。

■繁忙期のスケジュール例

時間帯 業務内容 詳細
6:30~7:30 早朝対応(必要時) 夜間工事の確認や、早朝作業の立ち合い。突発的なトラブルが発生した場合の緊急対応。
7:30~8:00 朝のミーティング準備 朝礼の内容を確認し、作業員へ伝えるための資料や注意事項を整理。
8:00~8:30 朝のミーティング 作業員に本日の作業内容や安全指示を共有。必要な資材や機材の確認、各業者との連絡調整を行う。
8:30~12:00 午前の現場管理 現場巡回を行い、安全・品質・進捗を確認。トラブルが発生した場合、迅速に対応し、工程の調整を行う。追加の業務発生時には作業計画の変更も検討。
12:00~13:00 昼休憩 昼休憩を取る。
13:00~18:00 午後の現場管理 午前と同様に、現場巡回を行いながら作業を監督。工期の遅れがあれば追加の指示や工程調整を実施。品質管理や安全管理のチェックも強化。
18:00~19:30 退勤前の確認作業 現場の片付け状況や翌日の作業スケジュールを確認。作業員と翌日の段取りを調整。報告書や日報の作成。
19:30~21:00 追加業務・調整対応 施工計画の再調整、関係者との打ち合わせ。必要に応じてクライアントや元請けと進捗報告。
21:00~22:00 夜間対応(必要時) 工程遅延を回避するための夜間作業が発生する場合、現場の立ち合いや監督を実施。

繁忙期は、通常時よりもスケジュール管理が難しい時期です。

スムーズに業務を進めるためには、事前準備とチームワークが重要となります。

上記の通り、施工管理者の仕事は、日々の状況に応じた柔軟な対応が求められるため、スケジュール管理能力やコミュニケーション力が重要になります。

シチュエーションごとの流れを理解し、効率的に業務をこなすことが、施工管理者として成功するポイントです。

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施工管理者の労働時間と休日数

施工管理者は、労働時間が長くなりやすい職種です。特に繁忙期や工期が厳しい現場では、残業や休日出勤が発生することもあります。

一般的な施工管理者の労働時間は、1日8~10時間が標準ですが、繁忙期には12時間以上になることもあります。

特に大規模プロジェクトや工期の厳しい現場では、長時間労働が常態化することもあるため、労務管理がしっかりした企業を選ぶことが重要です。

■メモ

休日数については、週休2日制が基本ですが、工事の進捗や現場の状況によっては休日出勤が必要になるケースもあります。特に、公共工事や大型プロジェクトでは土日も稼働することが多く、振替休日が取れるかどうかは会社次第となります。

最近では、施工管理者の働き方改革が進んでおり、ICT(情報通信技術)の活用や現場のデジタル化によって労働時間の短縮が進んでいます。

また、完全週休2日制を導入する企業も増えており、働きやすい環境を整えた会社を選ぶことがポイントになります。

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施工管理者は高い年収を目指せる

施工管理者は、経験を積むことで高年収を狙える職種の一つです。特に1級施工管理技士の資格取得や大手ゼネコンでの経験は、収入アップに直結します。

一般的な年収の目安として、未経験者は300万~450万円、中堅クラスで450万~700万円、ベテランや管理職では1,000万円以上も可能です。

建設業界は慢性的な人手不足のため、スキルがある施工管理者は常に求められています。

なお、「厚生労働省|職業情報提供サイト「jobtag」」によると、建築施工管理技士で632万円、土木施工管理技士で603万円の平均年収となっています。

施工管理のやりがい・魅力は?

施工管理は、体力的・精神的にきつい側面もありますが、以下のようなやりがい・魅力があります。

■施工管理のやりがい・魅力

  • 自分の仕事が形として残る
  • 多くの人と関わり、チームをまとめるリーダーシップを発揮できる
  • スキルや経験がキャリアアップにつながる
  • 達成感が大きい
  • 社会的意義のある仕事に携われる

施工管理の仕事でやりがいを感じる瞬間や、具体的な魅力については、「施工管理職のやりがいと魅力を解説!仕事内容やキャリアアップのコツも紹介」で詳しく解説しています。

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まとめ

施工管理の仕事は、日によってやるべきことが大きく変わります。

着工前は準備や打ち合わせが中心、現場が動いている日は管理業務がメイン、休工日は書類作業や工程調整、繁忙期にはトラブル対応やスケジュール管理に追われることも。

毎日同じルーチンワークを行うのではなく、状況に応じて臨機応変に動くのが施工管理者の仕事です。

慣れるまでは大変ですが、流れをつかめばスムーズに進められるようになります。

日々の業務をうまく回しながら、施工管理のスキルを磨いていきましょう。

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